2005/11/22
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今日は、少し、私の子供の頃の「食の体験」をお話ししたいと思います。




鰹節を削った経験がある方は、今では少数派でしょうか。

私は子供の頃、よく 「かつおぶしけずり」 をしていた記憶があります。




夕方になると、母から、鰹節と削り器を手渡されて、シャカシャカと削っていました。




子供ながらに、鰹節の品質を見極める目も備わるのでしょうか。


 とか、

「いい感じで削れる品質の良いものだ」

などと、分かったような生意気なコメントを言っていた気がします。





だしに使ったり、冷奴にのせたり、そのまま醤油をたらしたり。





当時のうま味の感覚は、  食の幼児体験  として、鮮明に記憶に残っているものです。



時折、「半生」の状態の鰹節が手に入ったときは、ひそかに喜んだものです。
鰹の生のうま味を残した、独特のしっとりとした柔らかさが気に入っていました。




そんな、鰹節も削り器も、最近ではめっきり見かけなくなりました。

言うまでもなく、鰹節は 「だし」 をとるときに欠かすことができないもの。

繊細で豊かな日本料理の風味を支える 「根本的なインフラ」 として、
非常に重要な役割を担っているのです。





現在のような形で日本料理は発展しなかったと言っても過言ではないでしょう。





幼い頃の体験って、いくつになっても鮮明に覚えているものですね。






「食育」の大切さが叫ばれていますが、昔は「お手伝い」を通して、
自然に食育がなされていたのですね。 






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Last updated  2006/02/16 10:29:51 AM
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