2006/06/30
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カテゴリ: カテゴリ未分類








 2005年の1月8日から1月19日の間に

 フリーページにおいてUPしたものを

 再度ブログでUPしているだけです。




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 オジサンの取り乱しぶりに

 その時の俺は

 みっともないと思うよりも

 一人の女に、ココまで情熱を傾けられる








 もちろん、その時の俺も

 真知子を好きだったし

 愛してもいたと思う

 ただ俺が、その時逆の立場になっていたら・・・











 オジサンのようになるのか?












 答えは簡単だ・・・

 「ならない」









 もし真知子に「あの人とやり直す・・」と、

 言われたら・・・・







 それはそれで・・・









 人の想いなんて時が経てば変わるもの

 むしろ、変わって当然だ

 永遠に続く想い等などあり得ない








 狼狽しようが



 泣き叫ぼうが

 一度離れた気持ちが

 戻る事は永遠に無いのだから








 そりゃ俺だって落ち込むだろうし

 荒れるもするだろう





 が、





 それはそれで酒でも飲めば済む

 また次に行けば良いだけの事

 俺にとっては

 それだけの事なのである






 だからこそ

 そのオジサンの取り乱しぶりは

 俺にとっては異形にも見えたが

 何かしら・・・羨ましくも思えていた









 結局その日は

 店長が間に入り俺が先に帰らされ

 その場はそれで収まったようだ







 次の日、真知子からバイト先に

 電話が入った









 昨夜、オジサンと話し合った事

 むしろ、最初は真知子が一方的に話したらしいが





 今は俺の事が好きである事

 マンションも出て行くし

 返せと言うなら

 今までのお金も返しますと言った事

 するとオジサンは・・・








 真知子の前に土下座をし

 マンションも出て行くな

 金も要らない

 男と逢いたいなら好きに逢ってもイイ





 ただ、





 俺を捨てないでくれ

 お前が俺にとって最後の女なんだ

 好きにさせるから

 別れないでくれと









 泣きながら懇願したらしい・・・・・・











 正直、俺は負けたと思った

 金が有るとか、イイ車に乗ってるとか、

 社会的地位が高いとか、

 カッコイイとか悪いとか

 そんな事で恋愛の勝ち負けは決まらないが










 真知子への想いの差で・・・

 その時の俺は負けたような気がした











 そして真知子が出すであろう答えも、

 俺は理解していた










 そこまで言われた真知子が

 俺を選べない事を

 俺は知っているのだから










 「kuzooちゃん・・12月25日仕事休める?」



 「大丈夫じゃないかな?・・・多分な (笑 」





 「多分じゃダメっ! 必ず休んでよー!」






 「あぁ~休んでみるよ (笑 」






 「デートしようね♪」






 「ウィ~ス (笑 」














 これが最後のデートになる事を2人は知っていたと思う。















 デート当日は2人いつも以上に、

 はしゃいでた 

 最後に訪れるであろう別れの言葉を

 意識しあいながら








 いつも以上に、はしゃいでた









 「kuzooちゃん!スーツ買おう!」





 「はい? なんでよ?」






 「来月成人式でしょ?だから♪」






 「行かないんだから要らないっつーの!」







 「ダメだよっ!私は行きたかったけど・・行けなかったし」





 「だから・・・kuzooちゃんは行って!」









 前にもこの話題で

 2人喧嘩していた

 俺は形式ばった事に興味が無かったし

 ワザワザ高い金だして帰省するのも面倒だと

 行かないと話していたが

 真知子は、「一生に一度の事だから出ろ!」

 と言っていた







 「判ったよ・・出るけど私服で行くよ (笑 」


 「スーツなんか要らないっす (笑 」






 「ダメ!」






 「なんでよ?」







 「私の彼氏にそんな格好させられません!」





 「それにkuzooちゃんスーツ着たら似合と思うし」






 「そうか~?」





 「イイ男になると思うよ♪」







 「それは知ってんだけどな (笑 」






 「うん!kuzooちゃんはイイ男だよ!」







 「そこはツッコむトコだから!」







 「ホントに・・イイ男だよ・・!」






 「真知子さ・・・」


 「なに?」











 「ホント・・・変わった趣味だよな (笑 」









 「そう?」


 「そうだよ (笑 」














 結局その日は

 スーツ選びになった

 色んな店に行き選びまくった

 最終的に上から下まで揃えられる店で

 決めた・・・






 総額にしたら

 ん十万のお買い物であったが

 当然のごとく

 俺は出してないw







 スーツの出来上がりは一週間後

 引換券をもらい店を出ると

 外は日も落ちていた









 「kuzooちゃんのスーツ姿見たいな~」


 「出来上がったら真知子に一番最初に見せるよ♪」


 「うん・・・見せてね♪」










 その約束は守れない事を2人知りながら

 そんな事を言っていた









 何軒か飲みに行き

 真知子のマンションへと向かった

 マンションに着くと

 真知子の部屋の明かりが点いていた・・・













 2人何も言わずに

 マンション隣の公園ベンチに座って話してた














 2人いつも散歩していた公園










 今この時間を終わらせたくないみたいに

 取り留めのない話をしていた








 出来ない約束も沢山した










 「夏になったら海行くか?」


 「今度温泉行きたいよー♪」


 「正月はドコにお参りする?」


 「大晦日どうするべ?」










 2人別れの言葉を先伸ばすように話してた










 「クシュン!」









 真知子がクシャミをした

 12月の寒空の下・・しばらくの沈黙

 俺は・・意を決して話し出す・・・








 俺が言わないと、終わらないと思ったから









 「真知子・・・」





 「・・・・ん?・・なに・・?」






 「ありがとう・・ね」






 「・・・なにが・・・・?」






 「色々だよ・・(笑 」






 「・・なによ・・・急に・・・」







 真知子は・・・泣いてた






 「お前・・・なに泣いてるの? (笑 」





 「・・・・泣いてない・・・・!」





 「相変わらず・・変わった生き物だね・・お前は (笑 」






 「・・・ホント・・意地悪だよね・・・」
















 「・・・真知子・・・俺達・・・別れ・・・」











 不意に真知子が俺の口を手で塞いだ













 「・・・言わないで・・・・」



 「言っちゃ・・ヤダ・・・」













 「kuzooちゃん・・・大好きだよ・・・」









 「・・・俺も好きだよん♪」















 2人最後のkissをした
















 「またな・・真知子♪」






 「お休みkuzooちゃん・・・またね・・・」













 真知子がマンションへと消える

 その後ろ姿を見送る



















 それが真知子を見た最後だった












 俺は一人公園のベンチに座り

 真知子の部屋の明かりを見上げてた
















 いつまでも見上げてた気がする・・・
















 その後、俺は一度だけマンションに行った


 成人式で撮ったスーツ姿の写真をポストに入れに

 あの約束だけは

 「スーツ姿が見たい!」の約束だけは

 叶えたかったから







 確か・・・手紙かな?






 一言「似合うべ?」の言葉だけを添えて 


 だから俺は自分の成人式の写真は持ってない

 あのスーツも成人式で一度着て終わりだった

 着る機会も幾度かあったけど

 あのスーツは着なかった













 その後の真知子とオジサンがどうなったのかは

 思わぬとこから情報が入る

 俺は21歳の春に事情により仙台に戻っていた

 そして、23歳のときかな?

 その頃、俺は仙台でバーテンをやっていた

 そこに2年ぶりに






 なんと!!







 先輩と里香ちゃんが飲みに来てくれた

 2人はその年結婚した・・ココだけハッピーエンド

 里香ちゃんは真知子と連絡を取りあっているようで

 真知子は、あの年の12月いっぱいで店を辞めた事

 年が明けてオジサンは離婚をし

 その翌年2人結婚し子供も出来た事













 「幸せにしてんの?」


 「ブーブー文句は言ってるけど、幸せみたいだよ (笑 」


 「それは良かった ハハハハ」


 「後ね・・・真知子から伝言・・・。」


 「ふぇえ? なに?」







 「あのね・・『似合ってたよ!』・・だって・・なにそれ?」







 「アハハハハハ 俺は何でも似合うから!って言っておいて」






 「・・・・? うん・・言っとく・・・?」
















 その後

 真知子とオジサンがどうなったかは

 知らない







 が・・・・








 多分 幸せなんだろうと思う・・・











 じゃないと20歳の俺が可哀想じゃん? (笑







△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼





 《最後に・・・》




 なぜ・・この話を思い出したかと言うとですよ

 今年の成人式なんですよ

 むしろ、毎年成人式にはですよ

 なーんとなく思い出しちゃうんですよね

 新成人のスーツ姿を見ると 


 そんな私の思ひ出話にお付き合いいただき

 ありがたき幸せです

 たいした話でもありませんでしたが

 お付き合いいただき感謝致します。


                2005 1月19日 ku:zoo


 お疲れでした 更にあとがき。






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Last updated  2006/06/30 03:23:31 AM
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