初夏に、濃い緑色の細長い葉をつけてすっと伸びた枝から出した花柄の先に、淡い黄を帯びた白い花がまばらに咲き、秋から冬に小さな実が真っ赤に熟します。
11月15日の誕生花は、百両のお金の名前を持つお正月の縁起木、カラタチバナ(唐橘)。
花(木)の名は、中国から来たタチバナで、タチバナは垂仁天皇の命により常世の国から葉つきの枝と実つきの枝を持ち帰ったタヂマモリ(田道間守)の田道間花がつまったものといわれています。
別名のヒャクリョウ(百両)は、江戸時代に中国から渡来した漢名の百両金にカラタチバナの名を当てたという説や、江戸時代の寛政年間の一大ブームでの取引の値段が始まりという説などがあります。
花言葉「富」「財産」は、百両単位の値で取引されたという縁起の良い別名のヒャクリョウ(百両)からつけられたのでしょう。
花言葉「鋭敏な」は、冬に赤い実をつけるセンリョウやマンリョウ、ジュウリョウ(ヤブコウジ)に比べて葉が細長く、葉を大きく広げてすっきりとした姿からつけられたのでしょうか。
庭植えの万両、千両や鉢植えの十両に百両が加わって、語呂合わせにある「千両、万両有り通し(いつもある)」の、あと一両(アリドオシ)でみんなそろいます。
カラタチバナは美しい斑入り葉や、葉がよじれたり、巻いたりする変わり葉など葉の形が極端に変化した変異種があります。
ヤブコウジ科ヤブコウジ属、耐寒性常緑小低木、原産地:日本、中国、台湾別名:ヒャクリョウ(百両)
カラタチバナ(唐橘)の花言葉:富、財産。鋭敏な。
カラタチバナ(唐橘)の誕生花:11月15日
流通時期:実つき鉢植えを晩秋に見かけます。
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