NHK教育の 「ラララクラシック」 という番組で石田衣良という軟弱そうな男性とタフそうな女性・加羽沢美濃さんが司会している。石田衣良という人が作家だとは知っていたが、作品を読んだことはなく、そのとりとめのない風貌や語り口は私の好みではなかった。
先日、山に行く電車の中で気楽に読める本を物色していたら石田衣良の「娼年」という本を見つけた。「ああ、あの人だ」と連想が繋がり手に取った。ぽつぽつ読んでいたが、このところの雨続きでやっと読み終えた。
「娼年」という本名からどんな際どい内容かと想像していたら、上質で優しい文章表現に満ちていて、性を通して「人とは何か」と考えさせられた。性の描写はリアルなのに濃厚感とかエロいなどの感覚がなく、むしろ清涼感がある!!これは一体なんだのだろう?こんなデリケートな文章を書く作家というと小川洋子しかしらない。
巻末の解説で姫野カオルコが「筋を読むな、何がどう綴られているかを味わえ」ということを書いているがその通り。選りすぐり錬りに錬った表現なのに力を抜いた自然体でさりげなく出てくる・・あのテレビの印象と共通している。石田衣良の作品をもっと読んでみたい気持になった。

本と石田衣良さん
印象に残った表現 「人間は探しているものしか見つけられない」
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