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2008.11.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
三枝匡と伊丹敬之の対談集。

基本的には両者が著作を通じて行ってきた歴年の主張をお互いが言い合うといった感じ。
面白いのは、両者の話の背景となっている「日本企業」が微妙に違う点か。伊丹はパナソニックとか、トヨタとかいった超大企業を「日本企業」をなんとなく例証としている。対する、三枝は一貫して自分が取り扱ってきた売上高1000億円程度の上場企業としての大企業を話しているので、企業内の人材のレベル、事業の行き詰まり感などでちょっと感覚が違っているのが興味深い。どちらかというと、三枝の方がより多くの日本企業にとって例示的かも知れない。

「日本の経営」という点では、アメリカ対比での日本企業の良し悪しが語られるが、かなり地に足のついたものなので、非常に興味深い。企業でも、商慣行でもいいけど、やはり日米は違う、さらに言えば、ヨーロッパとも違う。ただ、同じグローバル資本主義のなかでやっているので、なんとなく世界単一の原理で運営されることがベストという感じをなんとなく思ってしまう。ただ、二人の議論を聞くと日本的なやり方、長期雇用を前提としたやり方、現有の人材で対処していく仕組みが、より効果を発揮する世界があるのではないかという境地には達することができる。

具体的に言うと、本書の冒頭部分ではアメリカ経営の弱みを列挙しています。
1.安易な多角化
2.高すぎる配当性向
3.短期リターン志向
4.組織の非継続性

6.ものつくりの弱さ
7.インスタント成金主義
8.社員の低コミットメント
9.所得配分の過度の偏り

これは、うまいリストだなと思います。欧州系企業であってもアメリカに本部を置く事業部門は、上記の傾向をもつことが不思議だったのだけど、社会全体がそのように運営されているのであれば、確かに、その一部たる企業は外資・内資かかわらず、影響されてしまうのでしょうか。

また、このリストは逆にすると、日本企業の美点でも問題点であるともいえます。
美点として活用していくことこそ、「日本の経営」を明確にし、日本人になじまない部分もある「アメリカの経営」をしなくてもグローバルに戦う道となるかと思います。

あと、この本では三枝がミスミに入ってから実施したことがいろいろと出てきます。次の著作がミスミを卒業した後になるかとおもうと、彼の現在が見える意味でも読むに値する本だと思います。







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最終更新日  2008.12.01 07:17:57
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