元ロンドン新(米)所長→現ハノイ所長日記

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2011.04.18
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カテゴリ: 英国から見た日本
先週末、フィナンシャル・タイム(FT)に、東京電力のガバナンスの欠如を指摘する記事が出ていた。監督する側(経済産業省)とされる側(電力会社)の近すぎる関係が、大きすぎて潰せない公益企業のモラルハザードを助長している、という厳しい指摘がなされている。FT以外にも、既に多くの人たちが指摘しているとおり、これは多分に仕組みの問題だと思われる。

監視・監督する側の人達(“御用学者”批判を受けている方々を含む)も、いわゆる“原子力村”の人達である以上は、原子力は彼らの飯の種である。要するに、原発の危険性を殊更に取り上げて、原発推進にマイナスとなるような行為を行って得する人は誰もいない。極端に言えば、原発がこの世からなくなれば、失業してしまう人たちであり、言い換えれば、誰よりも、原発は安全であると思いたい人々の集団なのである。

この様な人たちに、全てを任せていれば、安心神話が醸成されて、危機時の対応は遅れてしまうのは、ある意味、当然である。危機が起きれば、先ず、自分達の判断は間違っていなかったはず、という理由を探すのに必死になり、うまく見つからなければ、「想定外」だから自分達の責任ではない、という説明に終始するだろう。

そして、世間は、「(納得できないが)分かったから、先ずは、今起きている問題を何とかしろ」となるのだが、基本的に、秀才エリートたちは、想定外の事態で、どこにも正解が用意されていない問題に対応するのは、苦手だ。だが、少なくとも、様々な危機を想定して、シミュレーションを行い、想定外の危機であれ、スムーズな初動や物事の決め方くらいは、準備できたのではないかと思うのだ。

とにかく、今は、少しでも早く、問題を解決することが先決であるが、今回の問題は、東電が悪いとか、政府が悪いとか、もっと言えば、御用学者が悪いとか、総理が悪いとか、東電の社長が悪いとか、そういうことで済ませてはならない。競争原理の導入や利益相反の徹底排除などを組み込んだガバナンスの最構築という視点を、忘れてはならないのだ。

とかく、日本人は、問題が起きれば、誰かのせいにしてその人を入れ替えたり、反省して以後気をつける、ということで収束させてしまうことが多い。でも、仕組みがおかしい限りは、いくら人を入れ替えても反省しても、問題はまた起きてしまうのだから。

ふ~~。今日は真面目に論じました。

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Last updated  2011.04.19 04:10:12
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