ディア←イザ ◇喪失◇



お前とはなれるのがこんなに辛いなんて、

今まで

近すぎて…

思いもしなかったから…

◇喪失◇

一人佇んで、デュエルを見上げる。

なんだか、淋しげで…

自分を見ているようで、目を逸らす。

“伊達に赤を着ているわけではない”

それは本音で、アスランは戻ってきた。

でも、何で………

「お前だけ戻ってこないんだ、ディアッカ……」

周りの奴らは完璧にMIA扱い。

それが、許せなくて…

信じたくて――――――

だから、また会えた時は、嬉しかった。

ストライクと一緒でも、なんだろうが、嬉しかった。

「敵の言葉など…!!」

こんな事言いたいんじゃない…!

「敵となったのは貴様のほう…」

これも、違うッ!

嬉しいのに、また、隣に居て欲しいのに。

突き放す。

敵だと、決め付けて。

「俺は、裏切ったつもりはねーよ」

だったら、何で…戻ってきてくれなかった…?

AAで何があったんだ。

何が貴様を変えたんだ…ッ!

「…んで…」

「…?イザーク?」

「…ッ…じゃあ何で俺の所に戻ってこなかったんだ!!!俺が、どれだけ……」

心配したか―――――――――

つい涙目になってしまう自分を恥じて俯く。

会いたくて、会えて…なのに、立っている場所が何でこんなに離れているんだ…

「イザーク…お前も…」

「裏切れというのか…ッ?!」

どうして、此処で行くと、言えないんだろう…

こんな、こんなプライドなんて、邪魔だ…。

素直になれたらどんなにいいか…

どんなに…。

いつの間にか、傍までディアッカがきていて…

如何したらいいか、迷っているように見えて…

「……何だ」

「…俺は、お前とは戦いたくないと、思ってるからな…」

俺だって、そうだ…。

前なら、抱き締めてくれたその腕だって、もう、他の誰かのものになったんだろ…

もう、いいさ。

どうせ、最初から片想いだったんだろうから。

+++

友人のお言葉により急遽イザの片想いになってしまった作品(涙)
本当は甘いラブを…。
何かイザ切ないじゃないですか…。
これがSEED初の作品だったりします…。


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