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なぜアルコニックスなどの研究レポートを公開するかといえば、株はその株が上がると思って投資してくれる投資家が増えないと絶対に上がらないからです。
つまりポジショントークです !
それではレポートの続きです^^;
『では、いつものようにアルコニックスの資産価値を確認しておこうと思います。
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20130809/86l5p7/140120130718094267.pdf
平成26年3月期第1四半期の決算短信から調べました。必ず自分の眼で確認する癖をつけてください。なお上記の決算短信には土地は『有形固定資産』、投資有価証券については「投資その他の資産」の欄にまとめ書きされているので、前期末である2013年3月期の有価証券報告書の土地及び投資有価証券の金額で代用しました。現・預金129.9億円+投資有価証券44.5億円+受取手形及び売掛金355.9億円+在庫138.8億円+土地22.6億円-全部の負債(=流動負債+固定負債)642.3億円=49.4億円
時価総額は原稿執筆時(10月24日)の終値の株価2044円(⇔6,356,286株)で計算すると、 130.0億円となります。
専門商社であるアルコニックスは当初は大きな土地を所有していませんでしたが、買収した製造メーカー等の子会社は土地を所有しています。しかし子会社ごとに本社や工場の土地をまとめ書きしているものが多いので含み益等の計算が出来ないものが多いです。しかし大川電機製作所についてはホームページで本社と福島工場の土地・建物の面積を開示しているので含み益を計算することが出来ました。
http://www.odsinc.co.jp/company/data/
東京都世田谷区桜新町の本社の面積は2525平米です。近隣公示地・基準地の価格は1平米当たり700千円です。時価は17.65億円です。福島県福島市の工場の土地面積は12,130平米です。近隣公示地・基準地の価格は11700円です。時価は1.4億円です。大川電機製作所の土地の簿価は3.83億円しかありませんから、含み益は15.2億円程度見込めます。
子会社の土地の含み益を加えてもアルコニックスの株価は資産価値に比べて割高です。しかしアルコニックスの事業価値は高いです。
私は、投資を検討する銘柄の『本質的な企業価値』というのは『資産価値』と『事業価値(利益を稼ぎ続ける収益力)』を総合したものだと考えています。
私は事業価値(=利益を上げ続ける収益力)を推定するために、4つの経済サイクルのうち一番短い3年~4年でサイクルを描く在庫循環を参考に企業の4年間の平均経常利益を計算しその5年分つまり5倍を事業価値と考えるようにしています。事業価値はバランス・シート上に載っていないビジネス・モデルや企業の信用力、社長や社員の能力、ネットワークの力などで利益を稼ぎだせる力を現金換算しなければ計算できません。しかしこれを簡単に算出することは不可能です。したがって過去の企業の経常利益で代用し、事業価値を把握するようにしています。
アルコニックスの経常利益は回復基調にあります。2010年3月期から1402百万円→2963百万円→4499百万円→2892百万円です。4年間の平均は2939百万円です。この5倍の117.5億円をアルコニックスの事業価値と考えたいと思います。
アルコニックスは資産価値と事業価値から考えて、充分に割安な企業だと判断します。
上記の資産価値に計上しなかった、資産を見てみます。
土地を除く有形固定資産37.5億円+その他の資産93.6億円=131.3億円。
続いて事業価値を定性的に考えてみたいと思います。
アルコニックスは非鉄金属のエキスパートとして、2001年にMBO(経営者による買収)を実施して以来、「安定成長の伝統的ビジネス」としてのアルミ、銅、そして「高成長ビジネス」としての電子機能材、レアメタル・レアアース、及び非鉄原料というユニークなビジネスミックスを駆使し、積極的なM&Aや事業投資、そして海外に現地法人を設立し独自の海外ネットワークを構築して幅広いビジネスフィールドを構築してきました。
また、一方で製造会社の連結子会社化、海外における非鉄金属製品製造事業の合弁会社への投資等、非鉄金属の枠組みを越えた幅広い事業を展開しており、日本国内外のユーザーから高い評価を得て業績を伸ばしています。
21世紀の今、非鉄金属をとりまく環境も大きく変り、日本の主要産業である自動車、家電、IT産業ではこれら非鉄金属は当然のように使用されており、特に電子材料分野の大きな柱となりつつあるレアメタル・レアアースはこれら産業における最終製品に必ずといっていいほど使用されるようになり必要不可欠な素材、いわば「産業界のビタミン剤」となってきています。一方においてそれら素材の希少性、高度な抽出技術、及び供給国側における輸出政策等が、安定供給に不透明な状況を与えつつある情況もあることから、今後レアメタル・レアアースの安定的な供給ソースの開拓等が急務であるといえます。
アルコニックスは非鉄金属のエキスパートであり、電子材料、そしてレアメタル・レアアースの取扱いでは多くのノウハウを蓄積するとともに、スペシャリストを抱え業界では有数の企業でもあります。
アルコニックスは、日本ばかりでは無く世界の産業界が必要不可欠とする非鉄金属を安定的に供給していくこと、また提案型商社であるオルガナイザーとしてユーザーに幅広いサービスを提供していくことで成長を続けることができる企業だと考えています。
アルコニックスは、アルコニックス及び国内連結子会社7社(アドバンスト マテリアル ジャパン他6社)、海外連結子会社社19社(ALCONIX USA, INC.他18社)及び持分法適用関連会社4社を含む関連会社9社により構成されており、アルミ、銅、ニッケル、及びチタン、タングステン、モリブデン、レアアース等レアメタルの各種製品並びにそれらの原材料の輸出、輸入及び国内販売を主たる業務とする非鉄金属の専門商社です。
アルコニックスの事業は、日本国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引、その他委託加工取引等、多様な商品取引形態を有しています。アルコニックスは非鉄金属の資源・素材原料の調達から製品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。
アルコニックスの主要な事業のセグメントは「軽金属・銅製品事業」「電子・機能材事業」「非鉄原料事業」「建設・産業資材事業」の4つです。
「軽金属・銅製品事業」は、歴史のある安定成長ビジネスとして多くの優良な取引先を持ち、アルコニックスの安定した基盤となる事業です。日本国内では需要が成熟したとも言える事業ですが、中国等新興国での需要の伸びは目覚しく、貿易取引を中心に拡大しています。
また、当セグメントには海外ネットワーク機能として輸出、輸入、地場取引を行う現地法人5社、また国内においては切削加工部品製造会社1社、伸銅品等の販売を手掛ける子会社3社、及びその他の子会社1社が所属し、製造・加工分野である川上から流通・小売分野である川下まで一貫した事業展開を目指しています。
「電子・機能材事業」は、成長著しい分野であり、アルコニックスが収益基盤の強化に向けて注力する事業です。特に、ハイブリッド車や、デジタル家電、IT関連機器等には不可欠なレアメタル(チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等)の取扱いと収益が拡大しています。
とりわけアルコニックスにおけるレアメタルの取扱いは他の事業とは異なり、原料から製品まで一貫して取扱っており、これアルコニックスの特徴でもあります。
当セグメントには、海外ネットワーク機能として輸出、輸入、地場取引を行う現地法人3社、チタン、タングステン、モリブデン、レアアース等レアメタルに特化し鉱石から地金、中間原料までを一貫して取扱う国内連結子会社1社(当該子会社には海外現地法人2社が所属)、及び米国、中国における自動車、半導体向けめっき材料並びに関連化学品の製造を行うグループ会社8社が所属し、グローバルな営業展開を進めています。
「非鉄原料事業」は、「電子・機能材事業」と同様に成長が著しい分野です。現在、自動車業界の軽量化に伴うアルミリサイクル原料の需要増加、環境問題に端を発した各リサイクル法の制定という事業環境を背景に市場規模が拡大傾向にあります。
アルコニックスはアルミ、銅スクラップ、アルミ二次合金塊の他、マグネシウム地金や金属珪素の取扱いを得意としています。
当セグメントには、アルミニウム等非鉄スクラップのリサイクルを手掛ける国内子会社1社が所属しています。
「建設・産業資材事業」は、日本国内有力メーカーとの友好的な関係が構築されている歴史のある安定的な事業です。主に汎用品から特殊品までの日本国内販売、バルブ機器等の輸出に加え、中国で加工・製造した工業製品の輸入販売を手掛けています。
<レアメタル・レアアースの日本の総輸入量に占めるアルコニックスの取り扱いシェア>
次に書いた、電子機能材であるレアメタル・レアアースなどの日本の総輸入量に占めるアルコニックスの取り扱いシェアは、アルコニックスの個人投資家向説明会の2014年3月期の第1四半期の決算説明資料の14ページで調べました。
http://v3.eir-parts.net/EIR/View.aspx?template=ir_material&sid=24470&code=3036
金属チタン(スポンジチタン)日本の総輸入量の50%強
金属チタンは航空機、ロケット、ゴルフヘッドの強度、軽さ、耐熱性を高める為に使われます。
ニッケル粉末 日本の総輸入量の70%強
ニッケル粉末 ニッケル水素電池の主要原料です。
タングステン化合物 日本の総輸入量の30%
タングステン化合物はドリルなどの超硬工具の主要原料として使われます。
レアアース 日本の総輸入量の30%弱
ハイブリッド車、スマートフォンに不可欠な永久磁石の主要原料です。
日本は世界のレアメタル、レアアースなどの消費大国です。その消費量と使用分野もアルコニックスの2013年3月期の決算説明資料の53ページ以降に出ています。
http://v3.eir-parts.net/DocumentTemp/20131025_121306355_g0f2fi55u2hf41nol35txp55_0.pdf
アルコニックスのビジネスは、日本国内における商品売買をはじめとして、輸出入・三国間による貿易取引等、多様な商取引形態を有し、非鉄金属製品の輸出入及び国内取引における仲介事業に加えて、非鉄金属の資源・素材原料の調達から商品の販売にわたる幅広い事業を展開しています。
<アルコニックスの強み 1>
(続く)