書評/副島隆彦「大災害から復活する日本」
4点/5点
私が副島氏の著作を読むのは「「日米地獄へ道連れ経済」に続き2冊目。
まずは「日米地獄へ道連れ経済」の レビュー で触れておいた点について。
2011年にクリントン副大統領が誕生しオバマが辞任してクリントン大統領が誕生すると予測していた。
この本では「次の大統領はやはりヒラリー・クリントンだろう。オバマは、とても次の大統領を次の4年(2期目)を続けられる感じではない」(p107)と書いています。
オバマはダメだと言う認識を維持しているようです。
ただしヒラリーが副大統領に昇格したうえでオバマ辞任と言うストーリーは消えています。
トーンダウンしたのでしょうか?
この本の趣旨は 「お札の刷り過ぎ」「国債の発行のし過ぎ」によって激しいインフレ がやってくる。
政府は預金封鎖をやる。
激しいインフレがやってくるのは2013年か2014年 と予想。
2012年にかけては復興需要で景気は一応良くなるがその次の年は激しいインフレが襲いかかる。
インフレに強いのは実物資産 である。
インフレが3年後に迫ってくる。
それまでは現金(紙幣)に力がある。
でも危ないと思ったらすぐに脳を切り替えてドンドン物に変えていく ということをすべき。
しかも「実物を持て」と言うのは実物に投資している金融商品を持てと意味ではなく本当に「金」や「銀」などの「実物」を持つということのようです。
「なるべく実物資産に切り替える算段をしておいてください。それは非鉄金属を始め、いろいろな鉱物資源を倉庫ごと買うとか、食料品を大きな冷蔵庫に貯め込むということまで、やるべきことはたくさんある」(p28)とおっしゃっていますから。
「激しいインフレが起こる(可能性がある)から対策をしろ」と言うのは伝説のトレーダーと言われた 藤巻健史氏と同じ ですが、藤巻氏はアメリカを信じているので外貨に分散しろ(特に米ドルは良い。米国株式も良い)と言っているのに対して、副島氏はアメリカもダメだという考えです。
お札は刷りまくるは借金まみれだはでもう過ぐデフォルト(債務不履行)を宣言して、借金を踏み倒すぞと。
だから実物資産である訳ですね。
さてこの本のもう1つの特徴として「放射能の問題は怖くない」と断言している所にあります。
副島氏によるとガイザーカウンター片手に3月19日に原発付近まで行って測定した上での判断とのこと。(副島氏のお考えでは逃げる必要があるのは年間で1000ミリシーベルト(1シーベルト)以上の場合だけなのだそうだ)
この判断には異論もあるでしょうけど、専門外とはいえわざわざ自分で行って確かめてきた方の意見としては参考になるのではないかと思います。(本当に行ったという前提ですが。勿論私は副島氏が福島に行ったのを直接見ている訳ではありませんので)
最後に気になる一文を紹介して終了。
一度、巨大な危機を受けたところほど、実は安全なのだ。
逆に、逆に考えて、逆に張っていくという考えが大事だ。
みんなが不安だ、不安だと怯えている時に、そっちのほうに向かって他の人たちとは逆にばーんと相場を張って、そして初めて本物の相場師なのである。 (p99)
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