クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

クラシックどっぷり日記 ~音楽回想~

2009.04.09
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今年に入って初めて、演奏会に行ってきました。

以前曲目を見て、どうしようか?行くか?行くまいか?と悩んでしたんです。

仕事でいけなくなると嫌だしと思って。

そして、今日はぶっつけで演奏会に行ったわけです。

行く行かないというのでも悩んですけど、どっちの演奏会に行くか迷いました。伏見では、ジャズピアニストの山下洋輔さんのコンサートがあったんです、これも捨てがたかった。でも以前、和太鼓の林英哲さんとジョイントした際の演奏会を聴かせていただいたので、こちらの演奏会にしました。

IMG.jpg

名古屋のプロオケであるセントラル愛知交響楽団。そこの特別演奏会で。

名曲である「展覧会の絵」が2種類聞けるということで心ときめきました。


二つ目は、珍しいことにトシュマロフ、ジュリアン・ユー編曲によるオケ版のもの


どちらにしても魅力的だったので行きました。



初めは、ピアノ版。

小山さんの演奏を生で聴くのは初めてでした。
ステージも面白くて、後々のことを考えて、管だけの台とかは残し、弦の椅子、楽譜は取っ払った状態で、ピアノが1台あるという状態でした。(実際は二台なんですけどね、これは後ほど)

緑のドレスと着て登場した小山さん。自信溢れる立ち振る舞いでありながらも腰の低い方でした。小山さんの演奏は、アンドリュー・ディヴィスとのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をCDで聞きましたが、凄く完成度が高くて、いい演奏だったので、凄く印象に残っています。

生でピアノを聴いて、パワーの溢れる演奏でした。小山さんの演奏している姿を見てはいるんですけど、個人的ではあるんですが、ムソルグスキーが何故この曲を作ったのかと考えてしまいました。

プロムナードが最も有名ですけど、アレは展覧会に行って、絵と絵の間を歩く様子も音楽にあらわしたわけです。親友であった画家のハルトマンを偲んで作られたわけですけど、ムソルグスキーの自画像とか見ると思いますけど、どう見て汚い感じがしますよ、ヒゲ生えてて、髪もボサボサで音楽家??というイメージがありますけど、音楽家は副業だったんです、仕官だったんです。でも音楽の道を捨てきれずに、日曜大工的な感じで音楽を作っていたんです、だから曲目が少ないんです。そして、彼は、アルコール依存症だったんですね、どうも母親が亡くなってからということでマザコンだったようです、それが原因で酒に溺れるようになり命を縮ませて、40代初期というわかさで亡くなっています。

絵を見て、曲を作ったのは確かだと思いますけど、プロムナードも何度か出てきますが、いろんな感情がこもっています。一番初めのプロムナードは明るく、「展覧会に来た~」という感じではいるんですけど、徐々にハルトマンの思い出や絵から伝わる感情が出てきてションボリ感や悲しみが見えてきます、そして突然、絵が面白かったのか、可愛かったのか気持ちを取り戻したりと、表情が豊かです。
小山さんも感情が演奏に入り、私ならこのように見て歩くという映像が見えてくるようでした。

鍵盤を叩く音が生で聞こえてきて、感動を覚えましたね。なかなかピアノ版を聴く機会もないものですからね。

2つ目の展覧会の絵は、オーケストラ版です。

オーケストラ版というと、ラヴェル編曲のものが最も有名で、私も去年名フィルで初めて生で聞かせていただきまして感動した。(ティエリー・フィッシャー指揮による)


ラヴェル版以外と考えればストコフスキー版、フンテク版、ゴルチャノフ版、アシュケナージ版、ウッド版、ナウモフ版と出せばキリがありませんけど、20種類はあるかと思います、そのなかで正統ではないこの二人の編曲した版を使うということで興味があったんです。生でも聴ける曲では、そうありませんからね~。
ジュリアン・ユー版は、今は亡き岩城宏之さんが、室内版に編曲してくれるようにということで誕生した比較的新しい版。スコアも簡単に手に入ります。(私も買いました)彼事態が、アジアンということもあり民族色が強いんです、だからドラやら独特の音系が出てくるんです。特に打楽器とかが面白いです。琴がメチャクチャ使われます。といっても琴は琴でも木琴とかの方です、ビブラフォンにグロッケン、マリンバとか色彩豊かです。だから、一番初めに流れるプロムナードの後は、低弦がすばやく弾かなければいけない厄介な「こびと」がありますけど、あれが明るいマリンバで音を持っていかれてしまうので、何か面白いです。
ユーの版は室内ということもあり、弦パートのソロが多々出てきます、特にビオラがおいしかったりします。(ユー版の初めのプロムナードの出だしはビオラソロです)

それとは別にトシュマロフ版。初めて聞きました。ラヴェル版を聞きなれている人は不思議な感じがするかもしれませんけど、ユー版に比べれば正統な編曲だと思いました。今回、聞いた一番初めのプロムナードはこの版だったんですけど、弦楽が凄いカッコイイ上にその音をつつむかのようにオルガンが入るんですね~、聴いていてシンセかと思いましたもん。カッコイイです。

これだけいろんな編曲版があるということは、いろんな伝え方があるということなんですよね、後世に伝えていかないといけない名曲だと伝えてくれました。




ムソルグスキー:展覧会の絵 / アンセルメ


 チャイコフスキー:交響曲第5番/組曲「展覧会の絵」 / ストコフスキー


ムソルグスキー:展覧会の絵(ゴルチャコフ、フンクテ版/サラステ選) / サラステ


ヴァレリー・アファナシエフ/ムソルグスキー: 組曲《展覧会の絵》/ピアノ小品(CD)


【送料無料選択可!】ムソルグスキー: 展覧会の絵(スラットキン他、多数の編曲者による版)、他 / ペン・ペン (Pf)






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Last updated  2009.04.10 00:05:09
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