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2007年06月01日
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カテゴリ: 旅行記&里帰り
待ちに待った週末・・・。

明日、朝早い出発なので、そろそろ寝なくちゃならないんですが、でも寝つかれないので、文章一本書いてからにしますね。


明日、私たちは、上野発の特急ひたちに乗って、お昼前には、 勿来 駅に下り立つ予定です。

「勿来」と書いて、「なこそ」と読みます。難読駅名です。ほとんどの人は正しく読めないのではないでしょうか。ついでに言うと、中国語(北京語)で「勿来」を意訳すると、「来るな!」という意味になります(上海語だと、「勿来三」で「ダメ」という意味になるらしい)。

とはいえ、「勿来」駅は、我々のような旅行客に、「来るな!」と言ってるわけじゃありません。歴史をひもとけば、今から1500年もの大昔、ここ勿来の地に、北方異民族(蝦夷)の侵入を防ぐための関( 勿来の関 )が、大和朝廷の手で設けられました。農耕民を主とする大和勢力は、当時、狩猟・採集生活者であった蝦夷に対して、「お前たち、ここまで来るな!」という強い意志を込めて、「な来そ」(古い日本語で、「来るな!」という強い禁止を表す言葉)という地名をつけ、後の時代になって、上の意味を表す漢字「勿来」を当てたと思われます。

これは、中国でいう、「万里の長城」のようなものです。スケールは全然違いますけど・・・万里の長城も、北方遊牧民の侵入を防ぐために、農耕民である漢民族がつくったものですから、建設の意図としては、ほぼ同じといえましょう。

中国で、勿来の関にほぼ相当するのが、「 山海関

一方、日本では、はからずも、万里の長城のミニ版みたいなものが、つくられました。大和農耕勢力と、蝦夷狩猟勢力の境界線に沿って、列島の西側(日本海側)から順に、鼠ヶ関、白河の関、そして勿来の関がつくられました。勿来の関は、東の海(太平洋岸)に接していますから、相対的な位置関係は中国の山海関と同じですが、こちらの方は城壁ではなく、緑豊かな森のなかに、木造の簡素な建物が、静かに佇んでいます。お国柄の違いでしょうか。

で、面白いことに、中国では山海関の北側(漢民族世界からみれば「外側」)、日本では勿来の関の北側(大和世界からみれば「外側」)が、どちらも、「東北地方」と呼ばれるようになりました。

中国でも日本でも、東北地方は、国内の他の地方とはかなり違う歴史をたどりました。国の中央から遠く、文化的にも経済的にも遅れ、どちらかといえば、虐げられてきました。(支配民族からみた)異民族が豊富に存在し、移住してきた支配民族とのせめぎあいのなかで、独特な文化風土を育んだいう点でも、両者は似ています。

私が、ごく最近まで住んでいた大連も、中国の東北地方に属する都市です。大連の街は、東北のなかでは例外的に垢抜けていますけど、でも東北は全般的に、食べ物にしても文化にしても、地味で野暮ったい土地柄です。そして、大きく頑強な肉体を持ち、粘り強い人々が、毎年、冬は零下何十度にもなる酷寒の空の下、堅実に暮らしている、そんな土地です。その辺も、日本の東北地方のイメージと重なります。

おそらく、日本の東北地方出身の人が、中国の東北地方に行くと、自分の故郷に似たものを感じるのではないでしょうか。また、その逆も然りでしょう。


勿来は、東京駅からわずか189キロしか離れていません。大和朝廷が、「蝦夷来るな!」と叫んだ地、ここから先は、東北地方という、「もう一つの日本」が、さらに北方に向かって、延々と広がる・・・。

逆に、東北地方の側からみると、勿来の周辺は、東北で最も南に位置する、陽光ふり注ぐ温暖な地というイメージになるそうで・・・そう考えると、なかなか興味深い、旅情をそそられる土地です。

ようやく、いい感じに眠くなってきました。それではお休みなさい。





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最終更新日  2007年06月02日 00時16分20秒
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