ある夫婦の始まりから終わりまで・・          (ノンフィクション)

ある夫婦の始まりから終わりまで・・          (ノンフィクション)

赤ちゃんの障害

それまで通院していたN県の産婦人科では何も問題になるような事は言われていなかった。

私も、お腹の子供は順調に育っていると疑わなかった。

しかし、里帰り出産先に選んだ、私の実家近くの総合病院で、思わぬ事を告げられる。

「無能症」

脳の一部だか全体だかが欠損していて、生まれても3日と持たないと言う。

確か、「ブラックジャック」にも無能症を扱ったものがあった。

担当の女医は、私に「このままお腹の中にいてもお母さんの負担になるだけだから

早くお腹から出してあげましょう。」と、言った。

当然、私はすぐに結論なんて出せなかった。


翌日、念の為に、レントゲンを撮る事になる。仮にお腹の子に問題が無かったとしても

問題の無い被爆量だと言う。

この診断が誤診である事を願って翌日レントゲンを撮ったが、前日の診断に間違いは無かった。

私は、すぐに何かを判断できる気持ちに無かった為、いったんN県に帰り、

それまで通っていた産婦人科の判断を得るつもりでいた。


しかし、それも私が期待していたものでは無く、私はどうしたらいいのか更に悩む事になる。

泣き明かす日々。

そんな私に対して夫は冷静に、そんな子供を生むのはエゴだ!と言い出し、保健婦をしている

夫の妹からも同じような事を言われる。

夫から、「頼むから実家に帰って堕ろしてくれ!」そう言われて途方に暮れた私は、

迎えに来た両親の車で実家に帰った。



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