悩める30代女性の生きる道
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深夜に放送されたNTVのドキュメンタリーでオーバードーズが取り上げられていた。素顔でインタビューに応じていた30代の女性。リタリンへの重度の依存症で、リタリンが足りなくなると落ち着きをなくして手が震えていた。そして、薬をのんでもいいか記者にきくとカメラの前でリタリンを粉砕し、鼻から吸引していた。スニッフィングだ。 リタリンを摂取しすぎたために、普通の飲み方では効かないらしい。とても生々しい映像だった。その人は、多種類の向精神薬っぽい錠剤を、袋いっぱいに詰めていた。顔を隠さず取材に応じたのは、勇気ある行為だと思う。オーバードーズの状況を変えたくて、取材に応じたのだろうか。リタリンの濫用に批判的な立場の医師が「リタリンは覚醒剤です」とコメントする姿も映し出された。もっと続きを観たかったのだが、不覚にも途中で眠り込んでしまった。続きはどんな内容だったのか… 気になる。リタリンといえば子供のADHDの治療薬として有名だ。チビの就学までに、LDの専門家として知られる医師のもとに3度だけ通った。やめた理由は、通院の意味が見い出せなかったからだ。その病院はLDとADHD、ダウン症、自閉症などが専門でチビのような広汎性発達障害には、二次障害への対応がメインだった。そこで、最後に医師が言った言葉が忘れられない。お子さんが、落ち着かないようでしたら薬(リタリン)をだしましょう。いつでも申し出て下さい。それ以来、この病院には行っていない。リタリンは、日本ではADHDの治療薬として承認されていない。だから、私費での治療となる。それはいいけどさ、こうも 軽々と処方して良いのだろうか と感じたのだ。リタリンを服用することによって、普通に学校生活、社会生活を送れている人も多いと思う。正しく使えば、素晴らしい薬だろう。もし、簡単に薬が手に入り、チビちゃんが薬を飲むことで落ち着けて シャキッと気分が良くなるのなら… 飲ませるかも知れない。使用方法を守って服用すれば、安全で安心な薬 のはずだ。しかし使い方によっては、覚醒剤と同じ作用をする薬でもある。もっと欲しい、飲まなければ苦しいとせがまれたら、その時、私は拒否できるだろうか。チビちゃんのような子たちには、難しいことが多すぎる。そんな難しいことを、ひとつだけでいい。ひとつだけでいいから、取り除いてあげたいと思う。だけど… 魔法の薬なんて存在しない。
2007.08.07
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