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2008年01月27日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
この時期がやってくると、

「テネシーワルツ」
昔は江利ちえみや、Patti Page、
今では綾戸智恵がカバーリングしている。

また父のことにつながる話だけど、
ちょっとだけ、そのことについて、記しておきたい。

父と話せなくなる数ヶ月前、
歌うことがこの上なく好きだったマーヤは


ところが父が
「いいから、出なさい。ぜひ出なさい」
とベッドの中から弱々しくそう言うのだ。

仕方なく、気持ちも集中力もない状態でマーヤは、しぶしぶ参加した。

すると。。。。。
優勝してしまったのである。。。。。。

早速、応援してくれた家族や友人にメールを送った。
当時、父の病状は進んでいて、
セカンドオピニオンを求めた別の大学病院からも、
手術不可能を言われて、家族みんなしょげていたところに、
明るい朗報となって、母にも兄にも伝わったのである。


今度外出許可がおりたら、
みんなでカラオケに行こうねと約束をした。

そして、、、その約束の前日に、、、
父は意識をなくしていった。

母や兄と交代で、付ききりの看病が始まった。

いたたまれず、病院から黒髪神社に電話した。

「どうか父を楽にしてあげてください」と
と宮司さんに泣きすがった。
宮司さんは「あの世の神様」へ祝詞を上げてくださった。

ちょうど去年の今頃だったと思う。。

交代のスキをタイミングよく見計らって、
私は一人カラオケ屋さんに、カセットテープを持って行った。

「お一人さまですか~?」
「あ、はい、一人です。。。」
「お時間は二時間ほどでいいですか~」
「あ、いえ、一時間だけでいいんです。。。」
ちょっと恥ずかしかった。。。

テネシーワルツを歌って録音して、、、
あ、まだ時間があるな、、よっしゃついでだ、、お金払ってるし、、、
と思って、父が好きだった歌をもう6曲くらい歌ってしまった。
中島みゆきの「時代」「ホームにて」
美空ひばりの「悲しい酒」「みだれ髪」
夏川りみの「童歌」など、、録音もしっかりした。

録音したカセットテープとウォークマンを持って、
父の病室に向かった。
そして母と交代した。

「カラオケボックス?何考えとんかね、あんたは!」
「いや、あの、、、ちょっともくろみがあって、、、」
「?????」

しかし、父は黄疸で黄色い顔と黄色い目を半分開けた状態で、
たくさんのチューブにつながれたまま、
口をかぱーんと開けて、天井を見ていた。

「やっぱ聞かせてもわからないだろうし、、、」
そう諦めながら、そっと開いた口を閉じてあげた。
私の「もくろみ」は失敗かな?と思っていた。。。

そして翌朝を迎えた。
早朝、父がゆっくりと目を開けたのを確認した。
「わかる?」
すると「わかるくさー」と方言丸出しで小さくささやいた。
こりゃいけるぞ。。。

「もくろみ」開始だ!
そしてウォークマン取り出して
テネシーワルツ、自分の歌声を耳元で聞かせた。

すると、突然毛布の中から両手を出し、
まるで指揮者のように、
空中でリズムを取り出したのである!!!
目は大きく開き、うっすら笑みさえ浮かべている!
おお!やった!成功だ!!

私は、左手にはウォークマン、右手に携帯を持ちながら、
兄と母にメールをした。
「お父さんがテネシーワルツ聞いて、リズムとりだした!」と。。

曲は二曲目の、中島みゆきの時代になった。
もう寝かせてる場合ではない、
電動ベッドを起こし、リズムをさらにとりやすくしてあげた。
そうしたら、今度はわずかながら歌いだした!
「わわわ、、、今度は歌いだしたよ!」
続けてまたメールをした。

そして三曲目の「ホームにて」
「はっしーりー、だっせーばー、まにーあうーだろおー」
とはっきり歌詞を口にしたのである。

「おはようございまーす。お熱計り、、、えええええ!!!!」
病室に入ってきた看護婦さんが父を見てびっくりしていた。

「ふるさとー、ゆーきの、乗車券、、」
黄色いけれど、はっきりと開けられた目からは涙が流れていた。
「こ、、今度は涙流しながら歌ってるよ!」とメールをした。
昼から来るといってた母が、急いで駆けつけてきた。

「お、お父さん!」
母は泣きながら病室に入るとともに、
父にあわせて、思わず歌いだした。
私もあわせて歌った。
みんな、泣きながら歌った。
父の個室は歌であふれかえった。
歌えば歌うほど、ますます父は元気になってゆく。
個室でよかった。。。。

それから一週間、
父はまるで癌週末期とは思わせられないくらいの元気さで、
明るく元気に、選挙の投票までしてきた。

この奇跡的な回復は、担当のお医者さんもびっくりされていた。
「数値的にみても、あんな状態でいられるなんて、絶対ありえない。
長年医者をやってて、こんな経験初めてです。奇跡です」

そしてそのお医者さんからこっそり聞かれた。
「あの、、、何か、占い師か何かなさってんでしょ?
お父様に何かされたんですか?すごいお力ですね」

ややや、とんでもねーーーー。
マーヤはただ祈って、歌っただけだし、、、

父も
「お前、27日、俺に何したんか?」と言っていた。
また「俺は宗教の世界にひっぱられよるよ」とも言っていた。
モルヒネの影響もあるのかもしれないけれど。。。

一週間、生き返ったような父と、
そして母と、時々仕事休んで交代してくれる兄と、、
楽しい時間を過ごした。
日ごろはばらばらに過ごしていた家族が
久しぶりに楽しく交流できた。

やがて、父の元気は、時期が来てしぼむ花のように、
衰えていった。
一日のほとんどが寝るようになって、
そして、2月の9日、
また曲を聴きながら、天に旅立っていった。

病室で、家族と歌ってすごした、あの一週間。
そして亡くなるまでの一週間。
通夜、葬式と、
すべてが何かに見守られたように、
タイミングがよかった。。。

これは、神様が下さった、奇跡だったと
マーヤは思っている。





















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最終更新日  2008年01月28日 06時09分26秒
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