料理研究家・宮成なみの【 夢叶 】~胸に希望を 台所から愛を~

料理研究家・宮成なみの【 夢叶 】~胸に希望を 台所から愛を~

2007年06月16日
XML
カテゴリ: なみちん入院記
[ 携帯から更新 ] / 2006年11月06日





毎週水曜日に、
教授回診がありました。

本当に、ドラマみたいに、
教授を筆頭に、
ぞろぞろと、
白衣の集団がやってきます。

教授は、私が緊急入院したときに、
初診を外来で診てくれた先生でした。


先生に、

『どうしても入院しなきゃならないんですか?

貧血がひどいって言っても、全然自覚症状とかないよ。
ふらふらもしないし自宅加療でも大丈夫だよ』

とか、

『透析は絶対嫌だ!輸血も嫌だ!
先生、なんとかならないんですか?』

とか、

ダダをこねて初診でかなり困らせていました。


教授先生は、今の状態じゃ帰す訳にはいかない、と言って
私は納得できないまま、ぶーぶー言いながら



あたしの左膝の炎症は最初どす黒くなり、
次第に赤紫になって、最後には治ったんだけれど、

教授回診って週に一度しかないのに、
教授は、ちゃんと足の色を覚えていて、
前回より、少し色が落ち着いてきたね、とか、


少しずつ減らす方向で行くから、心配しなくていいよ
とか、

ちゃんと言ったことをひとつずつ覚えているのに驚きました。


シャントの手術を終え、
傷口を見せると
きれいにくっつきそうだね、と言って、
いい血管だと誉めてくれました。

透析中も、病室でも、
しょっちゅう私が料理の本ばかり見ているので、
本当に料理が好きなんだねぇと言って、

退院したら、また、たくさん料理を作って、
腎臓病の患者さんのための献立も作ってくださいね、

と言いました。


ここの大学病院のお医者さんも、看護婦さんも
技師さんも、
みんなみんな、
私が料理研究家をしていると言うと、


『それじゃあ早くよくなって、今度は腎臓病の患者さんのためのレシピも作ってね』


って言っていました。

少しでも患者さんが楽になるといいねって。



ずっとずっと、病院にかかっていて、
いろんな先生に診てもらってきたけれど、

信用できる先生というのは、
忙しかろうが、なんだろうが、
必ず目を見て話してくれるような気がします。

嫌だというと、
嫌でもなぜそれが今必要なのかちゃんと説明してくれるし、

怖いというと、
できるだけ心身の負担が少なく、
本人が恐れることなく受け入れられる医療を提案してくれます。

総合病院や大学病院などにかかると、
待ち時間2時間で診察5分なんてよくあるけれど、
その慌しい診察でさえ
信頼できる先生は、こちらを見た一瞬だけでも、
ちゃんと目をみて話すことが多いような気がします。

患者さんが『生きたい』と強く願い、
家族が、『生きていて欲しい』と想い、
お医者さんが、
『生かしたい』と願う。

想いがひとつになって、
お医者さんも患者さんも互いが、治すぞ!と思って望まないと
決して効果なんてでないんだなぁと思いました。



最近、よく、医療不信とかが叫ばれているけれど、

お医者さんと患者さんに限らず、
人間関係を築いていくとき、

相手を疑いのまなざしで見つめ続けている限り、
決して信頼関係が生まれることなんてないんじゃないかなって思いました。

自分が相手を信じれなくて、
たとえ相手が歩み寄ってきてもうまくいくはずなんてないもの。

自分が相手に不信感を抱いていたら、
相手も心を開くはずなんてないもの。


これから、何十年と透析を続けて
いつの日か、
透析でも私の身体のなかの血を浄化できない日がくると思います。


再度入院したとき
闘病生活を乗り越えていくだけの体力がなくなる日がくると思います。

助からずに死んでしまう日もいずれ来ると思います。


今回、あっという間に悪化して、透析になってしまったように、
きっと死ぬときもあっという間に悪化して、
そのときが来るんだろうな、と思っています。

たとえ私がどんな死に方をしたとしても、
そのときに夫に、遺族に
誰も恨んで欲しくないなぁって思いました。

透析がなかったら、私は死んでいた命だもの。
医療不信になったりしないで欲しいなぁって思いました。


きっと患者さんが死んで悲しんでいるのは、家族だけではなくて、
お医者さんも、看護婦さんも同じように悲しみ悔やんでいると思いました。
生と直接関わり、死と直面するんだもの。

看護婦さんやお医者さんたちもまた、
患者さんや家族と同じように、家族がいる人間だもの。

きっと同じように、悲しみ悔やんでいると思いました。

母が痛がる私と変わってあげることができないと
見守ることしかできないと
自分自身を責めて悔やんでいたように。
自分の力なさや医学の限界を責めて。

家族も、お医者さんも、看護婦さんも、みんなみんな
かけがえのない命を守りたくて。

みんなみんな人間だもの。
完璧じゃない人間だもの。
それでも
もがき苦しみながらでも、
すべてよくなるようにといろんなものと戦ってる。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年07月26日 18時47分46秒
[なみちん入院記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

プロフィール

料理研究家 宮成 なみ

料理研究家 宮成 なみ

カテゴリ

カテゴリ未分類

(7)

なみちん入院記

(52)

なみちん夢ノート

(0)

新しい道

(4)

想い出話

(5)

穏やかに日常

(0)

バックナンバー

・2026年07月
・2026年06月
・2026年05月
・2026年04月
・2026年03月

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: