みーしゃのわすれな草日記

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先日のある日

わたしの空手の稽古から帰り道、(大体、週に2回位稽古しています)
ご近所の奥様(と言っても、わたしの両親くらいのご年齢)にお会いしました。
会えば、いつも立ち話をするようなご関係です。

その時、わたしは、稽古着を着たままだったので
(その上に、上着ははおっていましたが)
「恥ずかしいな。何か言われちゃうかしら?」
と思いながらも、覚悟を決め、
「こんにちは。いいお天気ですね」とご挨拶致しました。



「お宅、変な におい しませんか?」

「はあ

詳しくお話を伺うところによると、
その方(Aさん)のお隣(Bさん)から、変なにおいがして来るそうなのです。
その上、真夜中に変な音が聞こえ、
夜も寝られず、体調もすぐれず、病院にも通っているそうです。
警察に電話して、来てもらったり、
においの原因を調べてもらう為、保健所に電話もしたそうです。
でも、原因はわからず仕舞い。



ここまで、お話を伺っていると、Bさんに何か原因がありそう・・・

と思ってはいけないのです!

これは、 認知症 の症状です。(きっぱり!)
実は、わたしは、認知症の方が何人かいらっしゃる所へ、
たま~~に(本当に申し訳ないくらいたま~~に)ボランティアに伺っています。

ヘルパーの資格と、ちょっとだけ、相談業務につける資格をもっています。
(頭でっかちで、経験が無いので、説得力は薄いのですが・・・)

Aさんとお話している間中、
「これは、困った事だわ。認知症に間違い無いわ。
ご家族はご存知かしら?Bさんはどんな被害をうけているのかしら?
わたしはまず何をしたら良いのかしら?」
Aさんの話は、繰り返しでしたので、聞き流しながら、
「どうしよう?どうしよう?」とこれからのことを考えていました。

「認知症」とは従来で言う「痴呆」です。
良く知られているのは、お財布が盗まれたという勘違い、自宅がわからず迷子になった、
ご飯を食べた事を忘れてしまって、もう一度食事をとってしまう・・・etc
いろいろな原因がありますが、これは病気です。

Aさんは、ご主人と二人暮らし、
自慢のご子息がいらっしゃるそうですが、遠くにお住まいだそうで、
一度もお会いした事がありません。
これといった、趣味をお持ちでないような気がします。
外出も、あまりなさっていないご様子。
これでは、病気は進んでしまいます。

Aさんと別れ、すぐBさん宅へお伺いしました。

「何かAさんと、トラブルがおありではありませんか?」

「実は・・・
Bさんによると、1年くらい前から、「匂いがする。夜中の音がうるさい」
と苦情を言われているそうです。
最初は、排気口がAさん宅に向いたので、排気口を移す修理をしたり、
クーラーの室外機がAさん宅側にあったので移動したり、
換気扇を使わないようにしたりしたそうですが、
苦情は収まらないそうです。

そのうち、
警察官が「お隣から苦情があったので・・・」と話を聞きに来たり、
保健所が「抜き打ちに検査に来ました」とにおいの測定に来たり・・・
と、身に覚えが無いのに、
でも、もしかしたら何かお隣に対して、気に障る事をしてしまったのかも・・・
と、ご家族だけで、悩んでいらしたそうです。

わたしは気づきませんでした。
Bさんは1年も悩んでいらしたそうなのに。
Aさんは、わたしと会う時はいつも普通でした。
(そう。認知症は、本当に普通で、クリアな時が多いので、
普段一緒にいないとわかり辛いのです)

「Aさんは認知症です」

そう申し上げたましたら、Bさんはとてもほっとしたご様子でした。
(この時ほど「認知症」と言う言葉が有り難いと思ったことはありません。
「痴呆」ではやはり、抵抗があります・・・)
「やっぱり御病気だったのですね。
病気かなあとは思っていても、確信が無いし、
もしそうでなかった悪口になってしまうし、私が我慢すればいいと思っていました」
こうおっしゃるのです。


認知症の場合、一番負担が来るのはご家族です。

認知症.gif

上のような症状なので、ご家族がたいへんな思いをされる事がしばしばです。
ですが、Aさんの場合、ご家族に気持ちをぶつけられない分、
お隣のBさんに対象がいってしまったようです。



数日後、わたしは地域包括センターに主人と一緒に相談に参りました。
ご家族に認知症の自覚が無い様なので、
行政から、アプローチして頂き、認知症の原因を見つけ、
少しでも、症状が進む事を抑えなくてはいけないと思ったからです。
ご近所の人が、いきなりAさん宅に伺い
「病気のご様子なので、治療したらいかがですか?」
とは言えませんよね。

また、行政に行って、単なる主婦が「ご近所の方を助けてください」
と訴えたとしても、取り上げてくれるか不安でしたので、
介護に関わった仕事をしている主人の肩書きを使わせてもらいました

その後、民生委員さんと地域包括センターの方が、
Aさん宅をご訪問されたそうです。
Aさんがこれから良い治療や、介護をお受けになり、
心安らかに生活なさる事を心より願っています。

Bさんにも、お隣に悩まされる事の無い生活が再び訪れる事を、
心より祈っております。





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最終更新日  2006年05月18日 11時43分51秒
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