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春といえば…

先代犬が亡くなった年の春、まだ赤ちゃんだった今の愛犬を自転車の前カゴに乗せて桜並木を歩いていると、両手は確かにハンドルを支えているのに、ある瞬間、自分の肩から見えない左手がするすると伸びていって、握ったリードのその先に、亡き子の歩いているのを感じた。
一瞬にしてその感覚は消えてしまったけれど、あの時の、見えたのではないけれど、体に感じた不思議なリアル、桜の下を歩くたびに思い出す。

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