ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2009.03.28
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カテゴリ: 書評



 内容は、「生物多様性の維持が地球環境を救う」という主張に尽きる。なぜか、本書の最後にあるにもかかわらず本書に批判的な「解説」として寄稿する池田清彦氏が指摘するとおり、「ウィルソンの論調は生物多様性至上主義とでも言うべきもの」で「はっきり言って生物多様性を守る絶対的な根拠は存在しない」に、読後感として個人的には同感である。

 エコな人にとっては、「現在のテクノロジーで世界中の人が、現在のアメリカの消費水準に達するには、地球があと四つ必要」とか、「人類を救うには、普遍的な環境倫理しかない」とかいう言葉が、とても耳に心地よいのかもしれない。しかしながら、生物多様性至上主義に近い、地球温暖化防止至上主義の主張することには、次の様な確かめられていない「神話」を心底信じ切っている単なる輩として、辟易とされてしまう経験が多い。

神話1:こまめに電気を消すような省エネの積み重ねが大きい
神話2:エネルギー地産地消の自立はすばらしい
神話3:太陽光発電、風力発電等で全てのエネルギーをまかなえることはすばらしい
神話4:消費量を「見える化」することですばらしい省エネとなる

現実1:白熱電灯を、蛍光灯式あるいはLED式に取り替える方がはるかに大きい
現実2:再生可能エネルギーが有効なのであって、地産地消は関係がない

現実4:最新のセンサーや制御を最適に使用しても、高々数%の省エネ

 こういった幻想に近い神話を、科学的な実証を踏まえた現実を直視することで、真の地球温暖化防止策となる訳で、生物多様性確保も同じようなことが言えるのではないかと思う。本書の表紙裏面の概要紹介では、「人類必読の書」らしいが、そうとはとても思えない。逆に、かなり偏向した書であることは確かである。ウィルソンの本はもう読みません。(評価:星二つ ★★☆☆☆)



生命の未来



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Last updated  2009.03.29 00:53:50 コメントを書く
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