ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2010.07.18
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カテゴリ: 書評


訳 者=垂水雄二
書 名=恐竜はなぜ鳥に進化したのか  絶滅も進化も酸素濃度が決めた
原 題=OUT OF THIN AIR Dinosaurs, Birds, and Earth's Ancient Atmosphere
発行所=文藝春秋
発行年=2008.2
評 価=★★★★★



恐竜はなぜ鳥に進化したのか


正直、とても面白く読めた。地球に動物が誕生した5億4200万年前のカンブリア紀から、現在に至る大気中の酸素濃度と二酸化炭素濃度の推移のモデルから、動物の大量絶滅と進化および種の多様性について包括的に説明した本である。その主張の核心は三つあって、

1. 酸素濃度の急激な低下が、種の絶滅をもたらす

3. 酸素濃度が高い時に、種の多様性の増大をもたらす(小進化)

である。すなわち、酸素濃度の低下時に、大気中あるいは水中で動物体内に効率的に酸素を取り入れることのできた呼吸器官を持つ種のみが生き延びることができ、その後酸素濃度が高くなった時に、生き延びた効率的な呼吸器官を持つ種が大きな進化を促し、更に繁栄し多様化したとのことである。説得力がありとても納得のいく説明で、非常に感銘を受けた。

突然、生物が進化するように見えるカンブリア紀の大爆発的のような進化がなぜ起こったのか、ドーキンスの言うように進化は漸進的に生じるのではないのか等、日頃ひっかかっていた疑問が解消されただけでも大きな価値があった。

なお、おしむらくは、日本語題名が明らかに不適切な点、時に明らかな年代の間違い個所(P.250)がある点、図表なしで見たこともない動物の呼吸器官の説明を行う点など、少々不正確で不親切な記述が気になる。その辺を差し引いても大いに読むべき価値はある本である。






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Last updated  2010.07.18 13:48:33 コメントを書く
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