ねぼすけの読書感想日記

ねぼすけの読書感想日記

2011.02.20
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カテゴリ: 書評


訳 者=柴田裕幸
書 名=ザ・リンク ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見
原 題=THE LINK Uncovering Our Earliest Ancestor
発行所=早川書房
発行年=2009.9
評 価=★★★☆☆



 ザ・リンク


本書は、ドイツのメッセル・ピットで発掘されたほぼ完全な全身骨格の化石が、サルやヒトの種に分かれる分化される前の4700万年前の霊長類の特徴をもっており、その発見の経緯やこの化石の大事さ、また霊長類の進化の歴史などを記載した本である。この化石は発見者の娘の愛称をとって「イーダ」と呼ばれているが、イーダそのものの化石の調査・分析結果は、これから解明が待たれるということで、ほどんど全く触れられていない。すなわち、著者がどれだけこの化石の素晴らしさを褒め称えても、その証拠や説得力がないことに最大の問題がある。

ただ、これまであまり世に問われてきていなかった、恐竜絶滅後の始新世の環境・気象状況や完璧な化石が見つかり易く世界遺産にも登録されているメッセル・ピットの経緯、ヒトへと至る霊長類の進化の軌跡など「イーダの周辺状況の説明」は、それなりに見るべき興味深い所はあるが、その話題に対しては、他にもっと良い本があるようにも思える。従って、この本やイーダの化石が、「世紀の発見」あるいは霊長類の進化の空白を埋める「ロゼッタストーン」になるかならないかは、しばらくたったあとなのだろう。まあ、中身がないままで本の出版を急いだ典型なのでしょうね。









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Last updated  2011.02.20 16:48:59 コメントを書く
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