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2005年02月20日
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大森監督



 今日の1本目は今日の出席をチョンボした井筒和幸監督作品『岸和田少年愚連隊』(96年松竹107分)だった。
 チョンボしたから言うわけではないが、(これが映画の初主演だという)ナイナイの二人が中高生に扮して、チンピラまがいの殴ったり殴られたりをちゃらちゃら繰り返すだけの、何とも落ち着きのないくだらない映画だった。
 原作は漫画かと思ったが小説だということで、これはもう、小説や映画に人生観だとか、生きる意味だとかいった小難しい思想や思考を求めてはいけないという時代の、面白ければいいじゃないか、時間が潰せればいいじゃないかという類の「何も無い」その「無ささ加減」が売りの映画である。

 勿論こういう映画もあっていいという人もいるだろうし、こんな映画を金出して見るくらいなら只でTV見ていた方がいいという人もいるだろう。私は後者の方である。ナイナイの二人は彼らのための映画の、主役としての役割は見事にこなして、彼らが今後役者としても充分やっていけることは示し得たと思う。

  聞けば井筒の今回の欠席の原因は彼自身によるダブルブッキングだったというから、井筒も主催者もお粗末というしかないではないか。井筒は大阪に予定が入っていることはすっかり忘れて新たにTV出演を重ねて入れてしまいそっちを優先したらしく、しかも彼の場合何回も確認しないと、こういうことはよくあると言うのである。大阪市も舐められたものであるが、市自身も舐められて仕方のない現況だということで、言わばどっちもどっちなのである。

 今日の来場者数はどうだったろう。昨日と大差なかったような気がするがその顔ぶれはと言うと、若い人たちが断然多かったように思う。かけられる映画によるのだろうか。
 昨日の『細雪』には戦前の大阪を懐かしむお年寄りが来ていて、ポスターを見ては自分たちの娘時代と同じ服装だと言っていた。『リボルバー』は見ずに帰った人もいた。
 今日ある老人は昔の大阪映画祭は無料だったと言っていた。高橋実行委員長は財政難のため99年で映画祭を打ち切らざるを得なかったと昨日も今日も言っていた。


 実在する女性陶芸家=神山清子の話だそうで、早世する息子役には窪塚俊介という洋介の弟が新人デビューする。
 他にも岸部一徳・石田えり・池脇千鶴・東ちづる・遠山景織子・黒沢あすか・・・らが出演、神山は自宅や工房、穴窯、自分の作品群を提供し、無論技術指導もしたというから、これは良さそうな映画である。

 大森・高橋両監督のトークショーは高橋委員長の司会で進められ、流れるように如才なく話題を引き出しておられたので、この人は自分で話すのは下手だが、司会術はあるんだなと認めて聞いていたら、彼はどさくさに紛れてとんでもない発言をして私をがっかりさせた。
 それは昨日の藤田敏八監督作品『リボルバー』に関してであって、上映前の彼は「私も楽しみにしています」と言っていた筈だったが、今日になると「(見ていて)ダレました」などと言わずもがなの感想を述べたのである。

 これはあまりにも安っぽい軽率な発言であって、「そんなダレるような映画をかけたのはあんた方だろう?」というのが一つ、もう一つは「ダレていたのは映画ではなくあんたの方だよ」ということがある。
 私は二日間で四本の映画を見たがダレルような映画は一本も無かった。私は井筒作品をくだらないと言ったが、テンポは良かったし、ダレル映画では無かった。「虚無的な賑やかし」を見に映画館までわざわざ出掛けたりはしないと言ったまでである。

 最後に大森監督30代の頃の「勢いだけで作った」という『恋する女たち』である。『岸和田・・・』がナイナイの映画だとするなら、こちらは斉藤由貴の映画であると言えるのかも知れない。他にも相楽ハル子・柳葉敏郎・小林聡美らが絡む、女子高生の恋愛物語である。
 私は最初のうちは斉藤由貴の演技過剰(?)にやや食傷気味だったが、そのうち慣れ、どんどん入って行けた。やはりいい女優さんである。
 映画全体からすれば、監督自身が『名作』だと自画自賛するだけあって、あわてず騒がず丁寧に作られているという印象を持った。

 両監督の認められたところでは、スケジュールに追いまくられて次々に映画を作っていた頃の方がいい映画が出来たという話である。高橋監督は金が足りない現場での創意工夫が好結果を齎したと言った。
 今時代は変わって、映画が完成したからといってダビングがすぐ始まるわけでなし、上映されるのがいつになるかなど全くわからないそうである。





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Last updated  2005年02月20日 21時45分59秒
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