「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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2004.03.20
東京物語
(10)
テーマ:
最近観た映画。(42300)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
去年の暮れから、いろいろな企画が組まれていて、
この1週間も、BSで、小津特集をやっていました。
以前に放送された折のビデオもあるのですが、つい昨日も、
東京物語、見てしまいました。
小津映画の中でも、第一に揚げられる名作。
日本以上に海外での評価が高い、小津作品です。
何回見ても、やはり感心してしまいます。
***
東京と広島尾道を舞台に、老夫婦を巡る、
子供たち夫婦、戦死した息子の嫁の対応を通して、
老いの問題を描いています。
小津安二郎監督
笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、山村聡、ほか
***
家族を描き続けた小津監督は、
60歳で亡くなるまで独身を通されたそうですが、
独身の小津さんが、家族にこだわったのはどうしてなのでしょう?
晩年、近しい方に、
「 あんなのみんな嘘だよ。夫婦愛とか家族愛とか、そういう家族欲しいよな 」
描いたのは、小津さんにとっての理想郷だったのでしょうか?
老いと家族、という人類共通のテーマ
成人して離れて住む子供たちのそっけなさに苦笑しながらも、
母親役の東山千栄子は、「ええほうですとも。」
現実は、古今問わず、切実です...看るほうも看られるほうも。
昔、知り合いもいない名古屋の地で、
生まれたばかりの子を抱えて大変そうにしている私を見て、
出入りしていた米やのお兄さんが言ってくださった言葉
「 じゅんぐりだでなあ。 みんな、じゅんぐりだでなあ~ 」
今でも、時々思い出します。
あの若いお兄さん、なんであんなに達観していたのでしょう^^
***
もちろん、テーマは考えさせられる深いものがありますが、
私が小津作品に魅せられてしまうのは、その画面構成の美しさです。
動画面なのですが、静止画面のスライド連射のように、
ワンショット、ワンショットがすべて絵になっています。
障子の切り取り方、人物の配置など、
浮世絵や日本画を見るように、計算しつくされ、美しくキマッテいます。
その静謐な画面からこぼれ出てくる、さりげない日常。
畳に座っての会話などに合わせてローアングルから、そして、
カメラを動かさずに撮る固定カメラで撮影していたようですが、
これは、アメリカ映画の影響とか。
非常に日本的と思われる小津作品ですが、
小津さんは、アメリカ映画を見漁った方で、テーマ性も、
アメリカ映画からヒントを得ているものが多いとのことです。
実は、私の知人が、チョイ役ですが、東京物語に出演しています。
知人といっても、
私よりも50も年上の方で、何年か前に亡くなられてしまいましたが...。
たまに気分が乗ると、映画の話、聞かせてくださいました。
その話によると、小津監督の小道具へのこだわりは、
ハンパではなかったとのことです。
例えば、画面の中のコップの位置ひとつでも気に食わなければ、
納得行くまで、徹底的に直したということです。
それも、動きのつながりよりも、
画面の中での美しい位置というものにこだわって。
ですから、前の画面で、Aの前にあったはずのものが、
次の画面ではBの前にある、というようなこともあったようです。
畳の目数ににまでこだわられたとか。
うーん、茶道の世界にも通じるものあるかも...と思ってしまいました。
***
幻の女優 原節子
彫りの深いお顔立ちもだけれど、あの微笑、あのお話の仕方って...!
もちろん、聞こえてくるのはセリフでしかないのだけれど、
今、ああいうお話の仕方をなさる方って、出逢ったことがない。
憧れちゃうけれど、そういう育ち方をしてこなかったので、
まねしてみても気色悪いだけ(笑)
私の次の世代ともなれば、もうもう、我が家でも悲惨な言語体系(><)
スターらしいスターが全盛の時代に、笠さんの主役起用というのも、
衝撃的なことだったようです。
私には、「 北の国から 」で、ボケて幻影を見ながら、
雪原に「 マ~メ~! 」と、豆を撒く笠さんの姿が強烈に焼きついています。
知人は、お気に入りの籐椅子で紫煙をくゆらせながら、
「 原節子はねぇ、そりゃあ綺麗だったよ 」 と仰っていました。 そして、
「 笠さんはいいよねぇ ...
小津さんに見出されなきゃあ、大部屋だったんだから ... 」 と。
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Last updated 2004.03.20 13:06:28
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