もえうぉっち

もえうぉっち

2007.07.02
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カテゴリ: 活字主体の本
【一応の推定理論】

被保険者が自殺したかどうか不明な場合

遺書等の確たる証拠がなくても

「自殺したことが確からしい」と認められる状況証拠により

「自殺であろう」と推定し判断する理論。





保険調査員の村越。
あと数日で定年退職をむかえるベテラン調査員の彼に仕事がまわってくる。
轢死した被保険者の男性に関する調査。

男性には心臓移植を必要とする孫娘がいた。
彼の死は自殺か、事故か。

保険調査員の視点で、描かれています。
二時間サスペンスなんかだと、この調査員さんと私服刑事が懇意にしてたりしますが
実際にはンなことはないわけで、民間が警察から得られる情報は限られています。
そこでこの「村越」サンが奮闘するわけです。


自殺である証拠を捜し求めます。
確たる証拠はなくても「一応の推定」理論でもって自殺の可能性が濃厚だと主張し認められればよい。
しかし個人としては死亡した男性の事情をかんがみると「事故」としたい。

この辺、あまり葛藤はなくて、村越サンは「真実をもとめる」という方向で動きます。
正しい。でも、あっさりしてるのでこの辺盛り上げどころなのに、ドラマ性ナシ。

この作家さん、実際に保険調査員をされていた方らしいです。
そのせいか、いろんなリアルなエピソードがちりばめられていて、興味深いです。
モデルのお話がたくさんあるんでしょう。
事実は小説より奇なりでありまして、そういうお話は面白い。
ストーリー全体は読みやすく、複雑に絡んだサスペンスなどではありません。
ヒトがヒトに向ける思いとか、利と情が相反するときどう行動するかとか、作家さんの思いを堪能できる気がします。


駅のホーム(事件現場)の描写もイメージが描きにくい。
あんだけ言葉を連ねている割に「カーブしてんだな」くらいしか伝わんなかったデス。

腕のいい演出家の手にかかってドラマ化したらいいなぁ。
そうすれば夏樹静子サスペンスに迫る作品になるんじゃないすか?






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最終更新日  2007.07.02 22:55:10
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