みかんのたまご。
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
さぁ決勝戦も大詰め日本一まであとひとりとなりました「勝って、お願い」「大丈夫あとワンアウト」真夏の日差しがさす中スマホの画面を囲みながら公園のベンチで女子高生たちが騒いでいたストライクバッターアウト!椿学院連覇達成です!「やったぁー!!!」優勝の瞬間、少女たちは自分たちのように喜んで騒いだ。彼女たちは辛夷学園野球部のメンバーだった椿学院のナインがマウンドに集まり優勝を喜んでいます。キャプテン小片選手も泣いて喜んでいます。「リサが泣くなんてね」広瀬が微笑みながらつぶやいた「あぁ~あほんとは私たちがあそこにいたかもしれないのにね」つい本音を言ってしまった田口に「そうだよ、私たち椿に勝ったんだよ」といつもは田口に反発する小川が同調した「大会には出れませんでしたが椿学院に勝ったことは事実です。それだけでもすごいことですよ。」と和田が言ったその言葉に全員が納得した「あの決勝で私たちが勝つ確率は20%でした。 でも数字では表せないみんなの勝つという執念が勝利へと導いたと思います。」といつも冷静な野村が分析をした。「私たちの実力ってそんなに低かったの。 でもその執念で梨央のポテンヒットが出たってわけね。」広瀬が言った言葉にみんなが笑った「ポテンヒットって言わないでよ、記録上ではランニングホームランなんだから。 でもさこが言ったように椿に勝ったことは事実。 今度は実力で椿に勝てばいいんだよ。」と藤井が言った。その時公園のとなりの病院から声が聞こえた「みんな~」声をかけたのは清水先生だった病院から清水、井上、井上のお母さんがでてきたそして、3人の後ろに浜浦もいた病院の看板には「浜浦総合病院」と書かれていた清水先生の声に辛夷学園ナインが井上の周りに集まった。「検査はどうだった」と広瀬が聞いた「大丈夫です」と井上は笑顔で拳をみせた「よかったぁ」と全員が喜んだ「もう公園で待ってて待ちくたびれたよ。外は暑いし」と田口が言うと「病院のなかであんたが椿の応援していて騒ぐから追い出されたじゃいの」と小川との漫才が始まったそのやりとりにナインたちは笑顔となった「そうだ椿学院優勝したよ」と広瀬の言葉に「本当ですか、よかった・・・」井上は笑顔の中に少し涙ぐんでいた予選決勝戦試合後井上は椿学院キャプテン小片に伝えた「小片さん、お願いがあります。 全国大会へは椿学院が行ってください。 私たち辛夷学園は大会出場を辞退します。」井上の言葉にだれもが驚いた井上は言葉をつづけた「私は大会ではもう投げられません。 椿学院に勝つという目標はみんなの力で達成できました。 次は小片さんたちの目標全国制覇を達成してください。」そして、井上は辛夷学園ナインにむかって「みんな、ごめんなさい。 私のわがままきいてきださい。」と言って頭を下げた。広瀬は井上に頭を上げさせ言った「玲音、あんたのわがままなんかじゃないよ 言ったよね、あんたをここでつぶすわけにはいかないって 椿学院に勝っても全国大会出場は辞退するってみんなで決めていたんだ」広瀬の言葉に井上はハッとさせられた「ってことで辛夷学園は全国大会出場を辞退致します。」と小片と椿学院ナインにむかって広瀬は頭を下げたそれに続いて辛夷ナイン全員頭を下げた・・・「椿の野球ってなんか変わったよね。 優雅で華麗だったけど野球を楽しんでるって感じで」「苦戦してる試合もあったけど最後まで笑顔で戦っていたよね」「私たちも負けてられないね、野球を楽しむってことだけは」「玲音も復帰できるし明日からまた練習だ」そんな声が飛び交う中浜浦が玲音に言った「検査結果は大丈夫だったけど無理は禁物。 当分は走り込みだけ、投げるの来年の春からよ」「はい、ありがとうございます」井上は浜浦に満面の笑顔を返した「よ~し、この一球を楽しめ!」と広瀬の言葉に辛夷ナインは拳を掲げ「おぉー!!!!!!!!」と真夏の太陽に叫んだ
January 21, 2018
コメント(0)