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2007年01月19日
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カテゴリ: 掃除に学ぶ会
これは、読売新聞に掲載された文章を転載したものです。




最優秀賞 「感動する心」が明るい社会を造る 國方 卓(高松市)



7 他人に迷惑をかけない 近所の人とあいさつをする、他人の子どもに注意の声をかける、他人の捨てたゴミを拾う、そんな事が勇気を持って我々一人一人にできるようになれば、自然と「恥を知る」という日本の文化に気付き、「他人に迷惑をかけない」人生が送ることができるようになると考える。

他人に迷惑をかけないということは、当然、法律や条例を守ることに繋がるし、マナーやモラル向上にも繋がる。そして、日本人全体の倫理観や道徳観を改善することにもなるはずだ。 そういう倫理観や道徳観を持つことで「感動する心」を持つ人間になれると思う。

そういう人間が増えることで、明るい社会になり、ひいては社会の安全を取り戻せるのではないだろうか。本当に小さなことだが、その些細なことを、国民一人一人が実践できれば、どれほど大きな力になるだろう。

皆が自分のことばかりを考えずに、「他人に迷惑をかけない生活」を送れば「感動する心」を持った人間に変わり、そういう心を持った人は、人を喜ばせることすらできる人生が送れるのではないかと思う。

8 心の荒んだ青年 私が刑事として、最近担当した被疑者との出会いが、私の刑事としての考え方を変える出来事となった。 この青年は、20歳代前半で心が本当に荒んでいた。背中には刺青が入っており、過去にも罪を犯して、執行猶予中の身であった。

結婚はしていないものの、親身になって世話をしてくれる彼女がいるが、その彼女にも暴力を振るうこともあり、最近の言葉で言えば、典型的なドメステックバイオレンスだ。そんな彼女に被害申告を勧めても「私が見放すと彼はもう立ち直れない」と拒否されたという状況で、当署では、この青年の対応に困っていた。

そしてある日、その青年が事件の被疑者として逮捕され、私が取り調べることとなった。 前述のように執行猶予中の身であり、今回の逮捕によって刑務所に行くことは確定的であったことから、青年は取り調べでは「好きにしろ、俺は何もやっていない」と荒んだ心で喚き散らしていた。



私は彼の心を開かせる突破口を見つけるために、彼の言い分を聞くことに徹することとした。 彼は、仕事が長続きしない理由として、「自己の刺青と少年院入所歴について職場の人が陰口を言ったことで喧嘩になった」とか、「自己の不勉強さを他人からバカにされ、頭にきて喧嘩になった」などとゆっくりと話し始めた。 今から考えれば、あれが荒んだ心を開こうとし始めた瞬間だったのかもしれない。

9 一冊の本がもたらした効果 私は、この青年に、尊敬する鍵山秀三郎さんの著書「あとからくる君たちへ伝えたいこと」を読むことを薦めた。 この本の内容は、 毎日少しでも、できるだけ、私がという題で「これからどうやったら自分自身の人生がよくなるか」という話と、 心あるところに宝あり という題で、当時72歳の著者が「自分のあとに生まれてくる人のために、何をしていくことができるだろうか」と考える話の2話構成になっている。

中学生に向け講演したもので、誰にでも読める簡単な本だ。 この本には私が鍵山さんから直接「心温かきは万能なり」と書き込みを頂いた。鍵山さんは書き込みながら、私が刑事と知ったうえで、 心の荒んだ人達に一回でいいから「人からありがとうと言われてみなさい」と言ってあげて下さい。 と言って下さったという経緯があった。

私がそんな話をして本を手渡すと、彼は1時間位かけてじっくりと本を読んだ。そして読み終わると、ポツリとこう言った。 この本に書いてあること、何一つ俺にはできていない。 その目には、涙が浮かんでいた。そして、 ごめんなさい、私がやりました。 と、それまで否認していた彼が全面自供に転じたのである。それからは別人の様な穏やかな顔付きになった。 その一冊の本がもたらした効果は絶大だった。

10 更生に向けて 本を読み終わった彼に、私が「掃除に学ぶ会」に参加していることを話すと、 私も参加することができるようになれますか。 と真剣に聞いてきた。彼の背中には刺青が入っており、これから数年間刑期に服することは確定的だ。少し考えて、私は一言だけこう言った。 それは、君次第だよ。

彼の目には涙が滲んでいた。それまでの彼は、祖母に嘘ばっかりついて迷惑をかけ、彼女には暴力を振るって悲しませ、取り調べの刑事にも「もう、しない」と言うものの、すぐ舞い戻って来る状態だった。その彼が、「トイレ掃除」に参加してみたいと言い出したのである。彼が参加するためには、会自体も彼を受け入れる体制を作る必要があると思うし、私自身も彼が参加する時まで、この会への参加を続ける必要があると思った。

それからの彼は、すさまじく変わった。私自身も信じられないほどに。 あれほど心が荒んでいた彼が、刑事達にあいさつをするようになっていた。そして、彼女と祖母に面会が出来た時、それまでの自分の行いを「ごめんなさい」と素直な気持ちで謝罪し、面会に来てくれたことに「ありがとう」と感謝の言葉を表したと聞いた。 面会した2人は、共に彼の顔付きが少年のように変わっていると驚きを見せた。間違いなく彼は更生に向けての道を歩みつつあった。

11 感動する心 この彼との出会いを、私は観音寺市立粟井小学校での「香川掃除に学ぶ会」が終わったあとで、約60名の小学生を含む参加者の前で話すこととなる。 また、著者である鍵山さんに宛てて、その要旨を手紙に書いて送った。すぐ、鍵山さんから返事が届いた。

その手紙には、「感動しました。本当に感動させられました」との書き出しで心温まる彼への激励が綴られていた。 私は、鍵山さんから手紙が届いたことを彼だけでなく、彼の彼女にも知らせた。

そして、彼は、これまでの被疑者では見たことのない笑顔で拘置所へと巣立って行った。 その後、しばらくして鍵山さんから私に2通の手紙のコピーが送られてきた。そう、彼と、彼の彼女が鍵山さんに宛てた感謝の手紙のコピーだった。 私がこれまで読んだどんな手紙よりも心がこもっていた。読みながら私は涙が止まらなくなった。なぜ涙が出たのか、今もって私自身にもわからない。私自身にも「感動する心」が芽生えたに違いないと気付いた。

12 明るい社会を造る 彼が当署から居なくなり、落ち着いた頃、私の職場に「香川掃除に学ぶ会」の会員が突然私を訪ねて現れた。数回一緒にトイレ掃除をしたので面識がある方だった。 用件を伺うと、こう言うのである。



大変驚いた。一人の青年が立ち直る話が、他県で「感動する心」を広げたというのである。明るい社会を造ることに繋がったのではないかと思った。 おわりに この青年が更生しようとする話は、私の仕事に関して本当にあったものです。実在の被疑者と現職刑事との取り調べを通じてのやりとりですので、その表現方法に私自身、悩みに悩みながら書きました。

しかし、子ども達の規範意識が欠如した今、「人の道」を外した行動をとっていた青年が立ち直ろうとする実話を紹介することで日本人の道徳観が見直され、社会の安全に一役買えればと思って書いたことを、最後に理解していただきたいと思います。 どうか、この青年の話のように「感動する心」が明るい社会を造っていくきっかけになれば、日本も良くなると信じたいと思います。

引用著書
1 「雀鬼流。」(桜井章一、三五館)
2 「ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる」

3 「あとからくる君たちへ伝えたいこと」(鍵山秀三郎、致知出版社)





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Last updated  2007年01月19日 14時00分54秒
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