かりん御殿

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戦争と平和1

【戦争と平和】第一章

***「おじいちゃん」(ナンシー会員の投稿)***
Nancytの日記を読む(↓クリック)
おじいちゃんは運がいいとみんな言っていました。
びゅんびゅん玉が飛び交う中生き残って戦争から帰ってきたし、
熱が出て広島市内に出勤できなかった日に原爆が落ちて被爆しないですんだから。
お母さんも学校の先生も戦争体験を年の言った人に聴きなさいって言うから
よくおじいちゃんに質問した。
兵隊さんにいっているときどうだった?
戦争のときどうだった?
おじいちゃんはいつもまた今度といってなんも話さなかった。

おじいちゃんがべろべろに酔っ払ったとき
おじいちゃんは一回だけはなしてくれた。
戦争で捕まえた人たちは横一列に並ばせて
穴を掘らせる。
後ろから銃を突きつけて深い深い穴を掘らせる。
人ひとりぶんは入れる穴が全員ほれたら
その穴の前に正座をして座らせる。
くびを日本刀ではねる。
でも思いっきりはねたらくびが飛んで面倒なので
くびの皮一枚残してきる。
なれてくれば上手に切れてくびがだらんとたれて
背中をけるだけで穴に入れられる。

やらなきゃ自分が殺される。
でもまともな人間はそういうことができないから
戦争のときに死んだんだ。
戦争の後いきているに人ははみんなひとにはいえないようなことをして生き残った、と。

こども心におじいちゃんが戦争についてなんか
簡単に語れないはずだとほんとに悲しく思いました。

このおじいちゃんおばあちゃんの介護をひとりで20年ほどしたところでぽっくり。
町内会の温泉旅行にいって飲んで温泉に入って沈んでしまったのでした。
うらやましい最後でした。
おじいちゃんばあちゃんの面倒みんのたいへんだったもんね。
好きなお酒を飲んでいい気分で死ねてよかったよね。




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