むらきぃの司法試験受験勉強記

むらきぃの司法試験受験勉強記

PR

×

Profile

むらきぃ

むらきぃ

Comments

シニア層@ Re:大村敦志『新基本民法7 家族編』[第2版](04/07) シニア層の知りたいことは、0896244450 …
もきち@ Re[1]:はじめまして(10/04) むらきぃさんへ 返信ありがとうございま…
むらきぃ @ Re:はじめまして(10/04) もきちさんへ はじめまして。 コメント…
もきち@ はじめまして はじめまして。 基本書を検索していて、た…
葵新伍@ 伊藤靖史・大杉謙一・田中 亘・松井秀征『会社法(LEGAL QUEST)』(04/24) 三版は誤記誤植が沢山ありとても読みにく…

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

2019.02.16
XML
カテゴリ: 過去問の教材

平成21年短答式試験問題[刑事系科目]〔第30問〕

1.観念的競合の場合における公訴の時効期間算定については,二個以上の罪名を各別に論ずることなく,これを一体として観察し,その最も重い罪の刑につき定めた時効期間による。

【解説】

正しい

刑訴法251条のとおりである。


この解説も酷いです。

刑事訴訟法251条は,以下のように規定しています。

二以上の主刑を併科し、又は二以上の主刑中その一を科すべき罪については、その重い刑に従つて、前条の規定を適用する。

ここにいう二以上の主刑を併科すべき罪には,例えば,10年以下の懲役刑と50万円以下の罰金刑の併科を定める盗品等有償譲受け罪(刑法256条2項)がこれにあたります。

また,ここにいう二以上の主刑中その一を科すべき罪には,例えば,死刑,無期懲役または5年以上の有期懲役を定める殺人罪(同法199条)や15年以下の有期懲役または50万円以下の罰金を定める傷害罪(同法204条)がこれにあたります。

すなわち,刑事訴訟法251条は,公訴の時効期間の算定について標準となる刑が何になるかを定めた規定であって,本肢のように観念的競合の場合における公訴の時効期間の算定については何ら定めていません。

したがって,本肢の正誤の根拠として同条を挙げている上記解説は,明らかに誤っています。

本肢の正誤の根拠は,​ 最判昭和41・4・21刑集20巻4号275頁 ​または同判例を引用している​ 最決昭和63・2・29刑集42巻2号314頁

最判昭和41・4・21刑集20巻4号275頁 ​は,

「刑法五四条一項前段のいわゆる観念的競合は、一個の行為が数個の罪名に触れる場合に、科刑上一罪として取り扱うものであるから、公訴の時効期間算定については、各別に論ずることなく、これを一体として観察し、その最も重い刑の罪につき定めた時効期間によるを相当とする。」

と判示しています。

また,​ 最決昭和63・2・29刑集42巻2号314頁 ​(熊本水俣病事件)は,

「観念的競合の関係にある各罪の公訴時効完成の有無を判定するに当たつては、その全部を一体として観察すべきものと解するのが相当であるから(最高裁昭和四〇年(あ)第一三一八号同四一年四月二一日第一小法廷判決・刑集二〇巻四号二七五頁参照)(以下,略)。」

と判示しています。


上記解説は,選択肢の正誤の根拠となる条文がないのにもかかわらず正誤の根拠として条文を挙げているだけでなく,正誤の根拠となる判例があるのにもかかわらず正誤の根拠として判例を挙げていないということで,二重の意味で誤っています。

本肢は,基礎的判例の知識を問うレベルのものだと思います。

それにもかかわらず,上記解説は「刑訴法251条のとおりである。」の一言で片づけてしまっています。




それでは。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.02.16 08:00:10
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: