ハセガ座【紙粘土作品展】~レ・ミゼラブル~

ハセガ座【紙粘土作品展】~レ・ミゼラブル~

2005年5月24日夜 レ・ミゼラブル

感激度…最高潮

当日を迎えるまで… ’05年5月24日夜、日本でミュージカル「レ・ミゼラブル」が上演されて、2000回目の記念すべき公演。幸運にも私はその公演を目撃することができたのだ!この日から2000回スペシャルバージョンが一週間続く。スペシャルバージョンのキャストは、ヴァルジャンに今井清隆。

今井清隆について… オペラ的素晴らしい歌唱力と、ジョンも称えるが、私は今回が初めて。ジャベールに鹿賀丈史。
鹿賀丈史について… 初めて観たレ・ミゼラブルのヴァルジャンは他ならぬこの人。私をレ・ミゼラブル、ミュージカルの世界へと誘った人。2001年プレミアム公演でも運命の巡り会わせで観ることができた。ジャベール役は18年振り。もちろん、これが私の鹿賀ジャベール初体験となる。いつかNHKの「二人のビッグショー」で『スターズ』を歌っているのを観たが、(そのときはYouAreTheTopで倒れる前で顔色が悪かったが)声に勢いがなく、いまいちだったが、鹿賀ジャベールが観たくて切望していた。そして去年、「レ・ミゼラブル コンサート」で鹿賀はジャーベールを演じていた。コンサートだったので、仕事を休んでまで福岡から東京へ行くほどには至らなかったが、決断後もどれだけ鹿賀ジャベールが頭を離れなかったことか。諦めて良かったの?と自問自答の繰り返し…しかし、我慢の甲斐があった。本物の舞台でジャベールを演じるとは!幻のジャベール!今回を見逃すわけにはいかない。一体、今日はどんな神様が舞い降りてくるのだろうか。あるいは...レ・ミを卒業しているわけだし、大丈夫なのか...やや不安。マリウスに石川禅
石川禅について… この人も私のお気に入りの俳優だ。この人もまた、私の初レ・ミのキャストの一人、マリウス役だった。ジキル・ハイドも観た。鹿賀丈史演じるジキルの婚約者に思いを寄せ、ジキルにたてつくサイモン・ストライド。なかなかの存在感。おしゃれな靴がよく似合っていた。公演後にサインをくれて、一緒に写真も撮らせてもらってからファンに。その後、レ・ミカンパニーから姿を消したかと思うと今度は「エリザベート」に名を載せていた。マリウスの印象が強く残っていた私は「ルドルフ役か?」と眉をひそめていたら、なんとフランツ役。「マリウスがこんなおじさん役を演るようになったんだな...。」フランツはとても良かった。ソフトな綜馬フランツも好きだが、禅がランツを演ると、感情移入して泣いてしまう・・・澄んでいて、美しい、重量感のある声で切なく歌う。今日はどんなマリウスを見せてくれるのか。禅はおじさんじゃないのか、大丈夫か??少々不安。エポニーヌに島田歌穂。
島田歌穂について… 彼女も私の初レ・ミメンバー。当時は特に気づかなかったが、2回目に本田美奈子エポニーヌを観て、改めて島田歌穂のすごさが分かった。世界のレ・ミ10周年コンサートCDでエポニーヌ代表を務め、エリザベス女王の前で歌い、ジョンが「世界一のエポニーヌ」と称えた姫。姿、顔、表情、動き、演技、声、歌唱力…何もかも揃っている。スペシャルバージョンはこの人をおいて他にはいないだろう・・・気になるのは年齢だけ。マダムテナルディエに森公美子。
森公美子について… 現役レギュラー、申し分なし。最高のマダムテナルディエ。彼女がいるだけで、舞台が活気付く。とっても楽しく、なおかつ迫力も損なわず・・・群を抜いて圧倒的に素晴らしい。舞台以外の場所でも明るく、ユーモアがあり、レ・ミファンを楽しませてくれる。コゼットの衣装(4Lサイズ)を作って着たり、その写真をマリウスの楽屋に置いたり、特別カーテンコールでも進行役を務め、盛り上げてくれる。そして待望のアンジョルラスに岡幸二郎。
岡幸二郎について… アンジョルラスと岡は相思相愛。アンジョルラスを演じる岡をどれだけ岡ファンは待ち望んでいたか。新レ・ミ誕生の際にジャベールに抜擢された岡は、アンジョルラスに未練タラタラのご様子で、自分がジャベールを演ることも、新アンジョルラスのことも受け入れていたのだろうか疑問だ。2003年の博多座公演でも、アンジョルラスへの愛情を感じた。カーテンコールでの坂元アンジョルラスへの態度でそれは見て取れた。山口バルジャンからの抱擁は拒絶するのに、坂元アンジョルラスとは自ら進んで抱き合っていた。今年5月の公演でも、アンジョルラスへの評価はとても厳しかった。岡の持つアンジョルラス像があり、それにそぐわない俳優にはきびしい。自分ならこんな失敗はしない…レ・ミを理解し、愛しているから…というが、どの記事を読んでも岡の、レ・ミへの深い愛情はよく伝わってくる。だから今回、アンジョルラスを演ることができて、本人が一番うれしいのでは?たしかに、天使のように美しく、深い瞳と高い額を持つ戦士、というイメージに合うアンジョルラスには、日本では岡しかいない。また、岡といえば、石井一孝と並んで、日本にマリウス&アンジョルラスブームを引き起こした名コンビ。
石井一孝のこと… マリウス&アンジョルラス現象は世界でも日本が初。ジョン・ケアードも、石井一孝と岡幸二郎を見て、マリウス、アンジョルラス、グランテールの演出を変え、三人の三角関係を浮き彫りにしたらしい。彼らだからこそ、説得力を持ち、演出を変えさせることができたのだろう。それにしても何故、今回のマリウスは石井一孝じゃないのか…石井マリウス×岡アンジョルラスの組み合わせはファンにはたまらない。伝説の組み合わせだ。禅もいいが、石井マリウスも見たかった…やはり、熱い石井には、バルジャンからの切り替えがそう簡単にはできないのだろうか。。。やや残念!
その他のキャスト… ファンティーヌに岩崎宏美。現レギュラーのファンティーヌ陣にさえ疑問を抱いている。ファンティーヌは24歳で死ぬのに…不安だ。コゼットに知念里奈。ミス・サイゴンのキムは良かった。可憐で若く、美しい声。コゼットにぴったりだ。
公演当日… いくつかの不安を抱えつつも、実は期待で胸がいっぱい。開演が刻一刻と迫ってくる。会場は、、、人、人、人、いつもより多く感じるのは気のせいか?観客たちにも緊張感が見られる。私が緊張しているせいか?いつもと違ってただならぬ雰囲気。始まる前から、ロビー、客席が熱気立っているこの会場に自分がいることに感動してもう鳥肌が。この2000回の夜に私がここにいる! 客席… 客席に足を踏み入れる。なんとなくだが、品のいい客質。会話にも玄人を感じられる。必ずいる、無意味に大騒ぎする客がいない。誰もが開演に胸をときめかせているように見える。開演アナウンスが流れる。続いてマダムテナルディエの声。。。私の胸は次第に高まっていく心臓の響きが喉まで伝わり、吐きそうなほどの緊張。手が震えているような気がする・・・開場の灯りがすうーっと消える。客席から物音が消えた。

本編… 完璧な舞台!こんなに隙のない舞台は初めて体験した。全員すばらしい! 鹿賀ジャベール・・・ 素晴らしい!これがジャベールかぁーって思った。ツーロンで登場してきただけで度迫力。この力強さはどこから出てくるのか。『♪やつをここへ呼べ…』物凄くいい声!この世のすべてを貫き通すように、鋭く、たくましい。さすが鹿賀丈史。鹿賀丈史ってこんなにかっこよかったっけ…?この前にジキル&ハイドを見た時より若く感じる。 『対決』 のシーン、今井×鹿賀の壮絶な2重奏。これほど見事な『対決』は初めてだ。 『スターズ』 、熱い、冷酷な、硬い魂を乗せて、私の脳天に突き刺さってくる。 ジャベールの暗黒な部分をこれほど豊かに、なお且つ清潔に表現できる俳優は、たぶん鹿賀丈史ただ一人なのでは?  捕虜の場面で…椅子に縛られているところへ、ヴァルジャンがやってくる。そのときの鹿賀ジャベールは恐ろしかった。ヴァルジャンを一度見てゆっくり向き直り、二度見した。その、三度目の眼力。目から炎が飛び出していた。 重い!!鹿賀さん重いよ!!鹿賀丈史がジャベールで舞台に立つと、レ・ミゼラブルの迫力が何倍にも重くなるよ! 極めつけの 『自殺』。 鹿賀ジャベールには、圧倒されっぱなしなのでもう、期待しまくって聞いた。すごい迫力!歌もめちゃくちゃうまい!かっこいい!!今まで観たどのジャベールよりもかっこいい!!・・・つづく 感激記録へ

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