May 24, 2005
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テーマ: 小説(5)
カテゴリ: カテゴリ未分類
第4話 ~互いに~


陽の光が優しく僕等を包む...

僕はハッとし横を向いた。

・・・・・・

彼女が隣に居る。

僕等は結局一夜を過ごしてしまった。

何もかもを投げ出し、さらけ出した。

お互いの全てを...

僕の心は、凛へと確実に傾き始めていた。



ただそれだけの理由だけでは無い気がするんだ...

きっと、凛に対する僕の何かが凛への気持ちになっているんだ。

何故なのか...? 僕には死ぬ程愛した彼女が居たのに...

可笑しい様に凛に惹かれていく自分を情けなく思った。

僕は自分の心さえ分からなくなってきている...



一方 凛も同じ気持ちでいた。

溺れながら愛したあの男の事を忘れそうになるくらい昨夜一夜を過ごした男に惹かれている...

その男の名前は【慎也】

昨日愛し合った男の名前は、慎也と言うのだそうだ。

何故だろう...? 客観的に考えれば何処にでも居そうな普通の青年なのに...

ふと見せるあの瞳だろうか? 妙なくらい惹かれてしまう... 



「男なら誰でもいい。」とやけになって話し掛けたのだ。 

あの時は、愛した男を失ったショックから逃れる為にあらゆる事をしてきた。

だから、やけになり... 酒だって呑んでいた。
_______

今思えば話し掛けた男が慎也で良かったと思っている。



少しは慎也だって下心が少し位あったろう...

それでも私を優しく扱ってくれる。

そんな彼の優しさや、紳士的な所に惹かれたのかもしれない...

もしかしたら、私の心の傷を癒してくれる人かもしれないのだ。



結局昨日は何もお互い何も口にしていない。

さすがに腹が減ったのか、2人共寝ぼけ眼で起きてきた。

「今日は何を食べようか?」

「私、作ろうか?w」

「え、本当に? 最近美味いもん喰ってないからな... 余ってるもので何か美味いもん作ってw」

「はい。 じゃぁ、頑張ってみるw」

にこにこしながら凛は答えた。

すっかり、恋人の様な会話だ...



朝刊を手に手に取り、ふと考える...

(僕等は 恋人同士なのか...?)

(それとも、ただの同居人?)

ぼーっとしていると、凛が何か言っていた。

我に返ると、凛が

「着替えてきたら?」

(あぁ、そうだったな... 今日は休日か...)

(何だか、夫婦みたいだな...)

「今日は、いいや。 今日はバイト無いしねw」

「そぅw まぁ、彼方がここのオーナーですものねw」

「・・・ まぁね。」

いい匂いが漂ってくる...

(ベーコンの匂いがするな...美味そうだw ベーコンなんて何週間ぶりだろうか? そういや、家にベーコンなんてあったか?)

(コーヒーでも入れようか...)

「出来上がったぁー!!!」

「うわッ 何だよ。 急に。」

「ふふふw」

「コーヒー飲む?」

「ん、ごめん... 飲めない。」

「そっか。じゃぁ、今日何か飲めるもの買いに行くか。一緒に行く? それとも留守番がいい?」

「行く、行く!!」

「じゃ、まず食べたらねw」

「いただきます。」

「・・・・・・」

「どう・・・?」

「・・・・・・」

「え、美味しくなかった?」

「美味い。」

「良かったぁー」
_________

「ごちそう様でした」

「さ、行きますかw」

「はーいw」
_________

それから、僕等は急いで身支度をし、出かける準備をした。

凛には、僕の男っぽい服しかないので...

買出しに行ったついでに、凛の服も買うことにした。



さぁ、行って来ます。







楽しいはずの1日に、着実に悪の歯車は回り始めていた。

これからどうなるのかは、今の2人には分かるはずも無かった...






第4話 ~互いに~  終











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Last updated  May 24, 2005 04:12:45 PM
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