ひめの観劇日記

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真田十勇士　　少しネタバレあり

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テーマ：【演劇】何か見に行きますか？　行きましたか？(3320)

カテゴリ：舞台

　先週真田十勇士の映画を観て、本日舞台版。
　どっちかというと、舞台の方が好きかな。
　初演で、余計だなあと思っていたくノ一（火垂）のフライングがなくなっていて良かった。アクションは今回の方が錬れていて、パワーアップした印象。
　とりあえず、初演を観て、映画を観て、話がわかってるから、展開に驚くことなく楽しめたのが良かったのかも。

　勘九郎の佐助は、やっぱり芸達者で、旬のネタも盛り込みながら、いろいろ楽しませてくれた。
　加藤和樹の才蔵も、なかなかのオトコマエで、途中笑いも取りつつ、歌も出つつ。やりすぎなんじゃないかと思ったりもしたけど、まあ、楽しんだ者勝ちなので、素直に楽しむことにした。いろいろネタを繰り込んできていたわ、和樹さん。
　馬木也さんまで、いろいろ面白いことをやってくれて、本当にごちそうさまでした。佐助との勝負で、高く張り出したところで、殺陣を初めた時にはどうしようかと思ったけど（見上げるしかなかったし）、下を覗いて、二人して手を振ってくれた時には、嬉しくなって振りかえしたよね。馬木也さんの緩急効いたお芝居は楽しかった。
　丸山由利鎌之助は、また映画版の加藤和樹の鎌之助とは違う味わい。武骨な感じで良かった。
　高橋光臣の筧十蔵が、映画より一段と自由で楽しかった。十蔵特性デコおにぎりの件は、十蔵の自由時間なのかな。大助に何度も同じセリフを投げかけてたけど、大助がなかなか思うように返してくれず、苦戦していたのが、却って面白かった。あれは、だんどり間違えたのかな…？？　その後で、口直しとばかりに、鎌之助に振ったけど、「拙者を巻き込むな」って振られた（笑）。

　村井も初演、映画と役が変わって、今回は根津甚八と秀頼さまの二役。秀頼の貫禄は流石だったわ。それが、情けない根津甚八といい対比になっていて、村井、また腕を上げたな。

　そして、加藤雅也の幸村さまが、カッコ良かった。顔がいいだけではないぞ。最後はやっぱり泣かせるし。客席で、佐助と一緒になって、「あんた本物だよ～」と心の中で叫んでいた。こんな幸村さまもありかと思った、ということは、佐助の大嘘にワタクシもキレイに騙されたのかな。

　映画は、夏の陣で真田勢が徳川軍に向かっていくさまが勇壮で、でも、あまりにも多勢に無勢なのが一目瞭然で。徳川家康を目の前にして、あと一歩たどり着けない真田親子に涙した。
　再演の舞台では、多勢に無勢ながらも、わりと真田勢が優勢に見えるので、もしかしたら、徳川家康を討ち取れるんじゃないかと、実は密かに期待してしまった。結局できなかったんだけど。映画ならではの表現と、舞台ならではの表現の違いがよくわかって、2つを同時期にやるなんて、面白い企画だなと思った。開演前と幕間に映画の予告編を流したのにはちょっと笑った。なかなかがめついわ。
　という訳で、初演より再演の方が好きになれたわ。良かった。

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