【銀の犬】光原百合
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この世に想いを残す魂を解き放つ伝説の祓いの楽人(バルド)オシアン。妖精にしか伝わらない歌の数々をも口伝されたといわれる彼は、相棒のブランとともに、救われぬ魂や悪鬼を竪琴の調べにのせて解放していく。ケルト民話をテーマに描く切ない愛の物語。
あぁ、もうなんて素敵な物語なんだろう
こんな素晴らしい作品を書いてくださった光原さんに、本当に感謝感謝です
声を失った美貌の青年 オシアン
とその相棒の少年 ブラン
を主人公とする短編集。
やっぱり主人公は美しい顔立ちじゃなくっちゃね(笑)
オシアンは 祓いの楽人(バルド)
。
人や獣からさまよい出た魂を本来あるべきところに返すのが彼の役目。
最初から最後までオシアンは一言も言葉を発することはないのだけれど、
人目を引く美貌と彼の奏でる竪琴の美しい音色は、物語の中では一際存在感があります
相棒のブランはまだ12~13歳ぐらいの男の子なんだけど、こっちもかなり良いキャラです
オシアンのことが大好きでたまらないんだけど、おしゃべりでやたらと憎まれ口を叩くブラン。
なんだか「グイン・サーガ」のマリウスみたいだわ…(笑)
本作は ケルト民話
をモチーフにしている作品のようです
どの物語もどこか懐かしく物悲しい雰囲気が漂い、読んでいてついついホロリときてしまうほど
声なき楽人(バルド)
非業の死を遂げた楽人の魂が荒野をさまよい人々に復讐をしているという噂を聞き、
許婚のモードは夏至の夜一人で荒野へと向かいます。
オシアンの奏でる、竪琴の悲しげな音色が今にも聞こえてきそう。。。
恋を歌うもの
愛し方を知らない歌う妖精と人間の悲恋物語。大人向けの物語かも。
物語の中に「パセリにセージ、ローズマリーにタイム」という歌が出てくるんですが、
これってスカボローフェアの歌詞だったよね…?
水底の街
死んだ人に必ず会えるという、海に沈んだ街イース。ロディは妻に会いたい一心で海岸を訪れます。
「夢の守り人」
にでてきた湖の下に広がる花の都を思い出しました…
銀の犬
優しい男性と結婚し幸せな生活を送っていたリネット。
しかし彼女は子犬のころから大切に育てていた狼の血をひく犬に、喉笛を噛み裂かれることに…。
あまりに切ない物語ですが、この短編集の中では一番好みです。
三つの星
聡明で優しいトゥリン王と美しいディアドラ王妃。
幸せな結婚生活を送るはずが、王妃が騎士フィンと道ならぬ恋に落ちてしまい…。
一番ケルトの雰囲気が強い作品。最後の結末と三人の子供時代を思うと思わず涙
以上5つの短編が収められています。
どの物語にもオシアン&ブランコンビが登場します。
本当にどれも切なくなってしまうような作品なのですが、意外にも暗い雰囲気ではないですよん
たぶんブランのあの憎たらしい性格のおかげですね(笑)
あとがきにもちょこっとありましたが、これはシリーズ化されそう
オシアンがなぜ声を失ってしまったのか、なぜ「裏切り者」と呼ばれてしまうのかが気になります。
とにもかくにも、この作品は 永久保存版
決定~
うわ~長いレビューになっちゃったなぁ…(笑)熱が入りすぎたか…。 チッ。
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