七夜式のやりたい放題なブログ

第二十七話 再会




「どうだいリボンズ。君はアルトとレオン、どっちが勝つと思う?」


スカリエッティはリボンスに尋ねた。


「そうですね。私には予想できません。ドクターはどうお考えで?」


「そうだね、私も、予想しかねるよ。どっちが勝っても同じことだしね」


        第二十七話 再会


―――3月6日、AM 8:00アルセイユ艦橋


「今回集まったのはこれから起きる戦争の概要についてだ。皆解ってはいると思うが、これはレオン三島の自作自演だ。部下に大統領を殺させた」


練がSMSの隊員に概要説明を始めた。これから起きる作戦で生き残る為だ。


「そして俺たちは、このミッドチルダの大気圏内に存在する無重力圏、通称『G0(ジーゼロ)ベルト』での戦闘が予測される。無重力だから陸戦空戦はこの際関係無い」


G0ベルトとは、現在の3大勢力圏を1直線に通る無重力地帯だ。ここでは一切の重力は発生しない。


「そして最前線を任されるのは俺達SMSと、特務部隊『シャドウ』が担う」


「ちょっと待てよ、俺たちはこのアルセイユ1隻分の戦力だし、シャドウだって少数精鋭の特殊部隊だ。何で大人数の兵力を投入しない?」


ミリアルドは練に思ったままの事を質問した。


「同感だ。こちらの要求に応じてちまちまと兵を送っていると悪戯に兵力を喪失するのは解っている筈だ。最高責任者のレジアスは何を言っているんだ」


ミリアルドの発言に同じ事を考えたのはルルーシュ。作戦指揮は彼の担当だ。


「俺だってそう思う。が、こっちが文句を言えば向こうがはいそうですか、と2つ返事でOK出されるかといったらそうじゃない。無意味だから文句は避けろ。ルルーシュ、お前にはSMSとシャドウの2つの戦力を見て戦術を立ててくれ」


「戦力差で圧倒的に不利だが・・・まぁやってみよう」


ルルーシュは渋い顔で頷いた。


「さて、特に話すことも無いので質問を最後にはさんで終了だ。質問は?」


特に誰かの手が挙がる、という事は無かった。


「それでは、作戦開始は11:50だ。解散!!」


―――アルセイユ整備室


ミリアルドはキュリオスを受け取りに整備室へ来ていた。


「よう、ミリアルド少尉、お前さんのガンダムだ。大事に扱えよ」


そういって整備兵がミリアルドにキュリオスの武具を渡した。


「助かった。あのままエクシアの修理を待ってたら間に合わなかった。恩に着る」


「いいって。勝たなきゃ駄目なんだからさ。んな細かいこと気にすんな」


「わかった。だがとりあえず、有り難う」


そういってミリアルドは整備室を後にした。


―――アルセイユ、カタパルトデッキ


ミリアルドはカタパルトデッキに来ていた。シャドウのリーダーがアルセイユに来るらしい。


「お、ミリアルドも来たのかよ」


「ああ。一緒に戦う奴がどんな奴なのか、この目で見ておこうと思ったんだ」


「お前らしいな・・・っと、来たみたいだぜ」


小型艇がカタパルトに着艦する。小型艇のドアが開き、中から若い女性兵士が出てきた。ミリアルドと同じ銀色の長髪を後ろで1本に束ねている。


「ようこそ。このアルセイユの艦長兼SMS責任者、マクシミリアン・シード中佐です」


いつの間にか来ていたシード中佐が女性兵士に敬礼をした。


「時空管理局ミッド地上特務部隊シャドウ隊長リーズバイフェ・ストリンドヴァリ少佐です。今回は作戦を共にする仲間を見極めに参りました」


リーズバイフェ・ストリンドヴァリと名乗った女性兵士も、シードに敬礼を返した。


「少々お待ちください。ミリアルド、居るのだろう?出てきたらどうだ?」


その場に居た兵士全員がミリアルドを見た。


(何で解ったんだよ。実はエスパーなんじゃないのか?)


そう思いつつシードの元へ寄った。


「彼が、最近SMSに入隊し、謎の惑星のミッド効果を阻止した、ミリアルド・ストリンドヴァリです」


ミリアルドはリーズバイフェに一礼した。


「な・・・ミリアルド・ストリンドヴァリ、ですか」


リーズバイフェはミリアルドを見つめていた。やがて、その碧い瞳に涙をためて抱きついてきた。


「なっ・・・!!」


ミリアルドの顔が真っ赤に染まる。いつの間に来たのか、視界の端にセシリアが殺意の眼差しを向けていた。


「よかった・・・生きて、いた・・・私の、残されたたった一人の家族・・・!!」


「え・・・?」


「彼女は君の姉、リーズバイフェ・ストリンドヴァリ少佐だ」


隣でシードがミリアルドに言った。その言葉を聞いて、ミリアルドも残された最後の家族である姉を抱きしめた。


視界の端にセシリアを捉えたが、いつの間にか泣いていた。本人曰く、「私はこの手の話に弱い」らしい。


そしてミリアルド本人の目も、涙に濡れていた。


―――数分後


「すまないミリアルド。みっともない所を見せた」


リーズバイフェがミリアルドに頭を下げた。


「気にしないでよ姉さん。15年ぶりに合えたのに泣かない方が怖いから」


「うん。ミリアルドが居るのならこの隊に全てを任せられる。シード中佐、我々シャドウの命、貴方に預けます」


「了解した。ルルーシュ、君がこのSMSとシャドウの全員の命を預かる事になる。頼むよ」


モニターに映っていたルルーシュは溜息をついた。


「はぁ・・・どうして貴方はそうやってプレッシャーを与えるんだ・・・ま、この程度で俺は潰れはしないが。この隊の命、俺が全力で護りきる」


そうして3人は解散し、ミリアルドとリーズバイフェは、セシリアを見つけミリアルドの自室に入り、互いに自己紹介をした。


―――アルセイユ、ミリアルド室内


「ミリアルド、これを」


自己紹介が終わって唐突に、リーズバイフェはミリアルドに小さな巻き物を渡した。


「これは?」


「それは、今も生きているとされる闇の魔法使い『エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル』が記したとされる最強の魔法の呪術書だ。この戦いが終わったら開けて欲しい」


「解った。これが開けられる前に死なないようにしないとな」


そう言い終わった時、アラート音が鳴り響いた。


『戦闘空域に到達。敵はアヘッド100、スローネ3、フリーダム、ジャスティス、ディスティニーそれぞれ1。各部隊、戦闘配置についてください』


「来たな」


「ええ。私たちの生き残りを賭けて」


「行こう!!」


3人は走り出した。


「ね、ミリアルド」


「ん?」


セシリアが声をかけてきた。


「生き残って、幸せになろうね」


「当たり前の事を言うな。生きて帰るんだ、絶対!!」


 To Be Continued...

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: