Laub🍃

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2012.02.02
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カテゴリ: ◎2次表
彼がよく危険な所へ飛び出すので、
彼の唯一の家族は彼に毒を盛りました。

そうしてしばらく、彼は家で養生しておりました。

ところが彼は毒に抗体が出来てしまいました。
仕方がないので家族は彼に常についていくことにしました。
彼の食べ物に気を付けて。

じきに、家族が彼を庇って事故に遭った時は代わりに相棒がついていきました。
しかし相棒にも少々手段を択ばない所があり、相棒は彼を縛り上げてしまいました。

ところが彼は縄を抜けられるようになりました。

彼の首に紐をつけて。

そんな彼らを蔭から見つめるものがおりました。
彼らの先輩です。

彼らの先輩は、彼が危ない所に飛び出し、危ない橋を渡ることで様々なものを壊していくことに危惧を感じておりました。

その為先輩は彼の腕を切ろうとしました。

ところが、彼の相棒、そして家族はそれを止めました。
腕がなくなってもおそらく彼は生きていくし、危ない所に飛び出すでしょう。

けれど、危ない所を抜ける時に手を握ったり、危ない所を抜けた時に互いの背をさすったり、危ない所に飛び出さぬよう互いの手で引き止めることは、もうできなくなるのです。


先輩は彼の手に掴まれたことも、互いに縋ったこともありませんでした。
何故なら先輩は絶対的な先輩であり、弱味を見せることなどなかったからです。


先輩はその手にナイフを持ったまま、どこかへ消えて行きました。




彼の手は震えて、先輩に一瞬伸ばされましたが、声なき声を挙げた後彼はその手を下ろしました。
彼はその手を掴み、背にすがりたいと思った事がなかったわけではありませんでした。

その様子を見た家族と相棒は、深い深いため息をつきました。

そして行き場がなく、彼の泣き伏す目に戻って来た手を支える肩をぽんぽんと叩きました。


もう、彼はきっと手に入らないものを追いかけて、危ない所に行く事はないだろうと思ったからです。





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最終更新日  2017.05.18 03:42:26
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