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January 11, 2006
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カテゴリ: 書評
今年初めての書評は『半落ち』。

私が本屋で勤務していた頃、日本ミステリー界を震撼させた話題の本。
いつの間にやら文庫で登場。

半落ち

10年ほど前、隆盛を極めていた日本の『ミステリー』。
いつの頃からか売れなくなり、色んな意味で業界全体が
白けていた時に、ポッと出てきたのがこの作品だった。

作者の横山秀夫氏
横山秀夫氏は、
顔だけ見ると、指名手配の写真にいそうな

『半落ち』も、いつの間にやら映画にまでなった。
(そのうちドラマも?)

そんな訳で読まずに入られなかった本書。
読んだ感触は、『さすが』という他なかった。

実直そのものの現職警察官が、アルツハイマー病の妻を
殺害したとして自首してくる。
妻は病気になって以来どんどんボケが進み、
とうとう一人息子の命日までも忘れるようななった。
「せめて息子の記憶が残っているうちに」という妻の言葉に
従い、苦渋の思いで妻を殺した警察官。

しかし、彼が妻を殺害してから警察に出頭するまでは、

素直な彼だったが、その2日間についてだけは、
どうしても口を開こうとしない。
その2日間、一体何があったのか。

たったそれだけの謎を解くために、様々な人間が登場し、
それぞれの方法でそれを探ろうとする。

別に計が変わるわけでもない。知らなくてもいい謎なのだが、
実直で穏やかな彼が、何故それだけを隠すのか。

単純なだけに、スピード感は満点。
最後に結末を知った時は、
久々にミステリーの爽快感を味わった気がした。

それにしても、アルツハイマー病はつらい。
おととし亡くなった祖父が晩年罹っていたが、
それまでの人生で得た思い出や記憶が徐々に薄れ、
しまいには介護をしてくれる家族のことまでが分からなくなる。
家族にしても、いつ終わるのか分からない介護を、
誰のために、何のためにしているのかさえ
そのうちわからなくなる。

嫁は、『そんな風になったら施設に行く』と言うが、
施設もタダじゃないし、先日は火事で丸焼けになったりもした。

だんだんそういう話も、無視できなくなってくるのだろうな。





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Last updated  January 12, 2006 01:33:03 AM
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