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January 19, 2006
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カテゴリ: 書評
改めて述べるまでもないが、


いわゆる『勝ち組負け組』の
二極化構造がいよいよ顕在化され、
後者に至っては、数も増え、
前後の差も開き、それが常態化することで、
『希望格差社会』とも『下流社会』指摘され、
そんな本を書く人は人を不安な気持ちにした挙句、
印税収入で『勝ち組』になるという、


みんな言われなくとも分かっているのに、
わざわざそんな嫌な社会について書く人は、
新聞社の人間も含め、本人は安全な立場に守られ、
そのくせ本気で心配しているような口ぶりで
書いているところが本当に厭らしい。

そんな中また1冊の本を見つけたので、
よせばいいのに読んでみた。
『しのびよるネオ階級社会』

しのびよるネオ階級社会

著者の林信吾という人を私は知らなかったが、
どうやら、10年ほど英国在住の経験がある人らしい。
そして、その経験から、日本は英国と同じような『階級社会』に


著者は私と同じB型なのか、具体性を欠く直感的な分析が
多かったのだが、彼の紹介するイギリスの『階級社会』というもの自体は、
なかなか興味深いものだった。

それによると、
イギリスには王室のような貴族階級は別にしても、


階級が違えば、住むエリアから学歴、愛好するスポーツ、
読む新聞、酒の飲み方、言葉遣いといった、ライフスタイルが
全て異なるという。

それは単に所得があるとかないとかではなく、
世襲的性格を帯びたものであるという。
勿論、所得の格差もあるのだが、それは日本とは比較にならないらしい。
日本のように、勉強して東大に行ったら
貧乏人でも出世する可能性があるというわけでもないようだ。

たとえば、ケンブリッジとか、オックスフォードといった名門大学も、
小学校から私立という特別な教育を受けてきた良家の子女出身が
大半を占め、彼らはコネなどで比較的容易に進学できるのだが、
高校まで公立で行っていた人が受験しようとすると、
入試の難易度までが物凄く高いという。

そもそも両者はそれぞれの階級的プライドを持っており、
自分が生まれた階級を変えるという発想は、殆どないらしい。

この制度の決定的な問題点は、労働者階級の考え方が
とても刹那的であり、向上心が生まれにくいことだという。
そのため、地下鉄のダイヤは当てにならなかったり、
社会の基本的な部分で、かなりいい加減なところが多くなっているらしい。

そんな様子を見てきた著者なので、
日本もそんな風になりつつあるように見えてならないのだろう。

言われてみれば、思い当たる節は多い。
教育に関していえば、東大生の親の年収は多大生のそれに比べても
高いということは有名な話だし、私の出身大学も、
お金持ちの人は幼稚園から通わせていれば大学までストレートで
行けるものの、授業料は小学校が一番高く、大学が一番安かった。
金持ちの息子ではなかった私は、高校の頃、他人に話すのが
恥ずかしくなるくらいの猛勉強をして、やっと入学した。

教育問題というのは本当に重要で、一流の教育を受けるための費用が
高くなると、『格差の世襲化』というのが進むというのは当然の話だ。

結局のところこの手の本の欠点は、
未来に対して悲観的にならざるを得なくなることなのだが、
この本も例外ではない。

事実として受け止めなくてはいけないのもあるのだろうが、
考えても仕方のない部分もある。
私に出来ることは、毎日、精一杯家族を愛することと、
余計なことを考えず、きちんと仕事をすることだけなのだろうか。





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Last updated  January 20, 2006 01:20:56 AM
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