ねこっぽ雑記

ねこっぽ雑記

2006年02月10日
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 今日は用事があって大学へ行ったのですが、帰ろうとしたところでばったりと先輩にお会いしました。しかもなんとお茶に誘ってくださった。というわけで思いがけなくティータイム。何しろ最近節約生活を送っていたので「こんな風にお茶をするなんて結構久しぶりかも」なんぞと思ってしまいました。もちろん思っただけですよ。こんな話、先輩にはお話できません(笑)。
 ここのお店、デザートには必ずアイスクリームが付いてくるのですが、フレーバーがちょっと変わっている。チョコミントはいいとして、あとの2つが焼きリンゴとオリーブオイル。焼きリンゴってリンゴと何が違うの?オリーブオイルってただのオリーブじゃなくて油?気になってしかたなかったので私がオリーブオイル、先輩が焼きリンゴに挑戦。お互いのアイスを分け合って両方を試食。
 まず焼きリンゴは、確かに“焼き”リンゴでした。アップルパイ系の味なのかもしれない。先輩曰くハーゲンダッツに似た感じのフレーバーがあるとのこと。一方オリーブオイルは果たしてオリーブオイル味かどうかはわからないけど、すごくさっぱりしたアイス(というかシャーベット)でした。ただあっさりしすぎていてあまり食べた気はしないかも。食後の口直しには適しているけど、デザートそのものを楽しむのだったら焼きリンゴ味の方がいいんじゃないかな。何はともあれ珍しいものをいただきました。
 さてこの先輩と二人だけでこんなに長くお話させていただく機会は今までなかったので、お茶に誘っていただいただけで大変ありがたかったのですが、実用的な話とか、経験談とか、アドバイスとか、とにかくいろんな意味でためになるお話を伺うことができて、「せ、先輩~(涙)」と感激モノでした。よく人とのつながりを大事にしなさいというけど、本当にそうだな、と思った。空元気かもしれないけど、なんだか活性化されました。

 さてこの日、前から聞いてみたいと思っていた義太夫を録音したものを拝借することができたので、家に帰って早速聞いてみました。この演目の名人として必ず名の挙がる大夫のもので、それなりに古い。どの文献を読んでもこの大夫のこの演目はいいと賞賛されているので、期待が膨らむ反面、期待のし過ぎで逆によく思えなかったら嫌だな、という変な心配もしたりもしました。
 心配は取り越し苦労に終わりました。すごく良かった。技術的なことは全く分からないけど、義太夫って実はこんなにすごいものだったんだ、と驚かされました。たとえば今まで昔の義太夫に執心していた人の話などを読んだときに、そこまでのめりこむ心境が理解できなかったんです。非常に失礼な言い方だけれど、そんなに義太夫って惹き付けるものがあるのかしら、と。でも、今回の録音資料を聞いて、やはりそこまでのめりこむ心境は理解しきれないのだけれど、義太夫の持つ、人の心に染み込み、動かしていく力を強く感じることができました。
 私の大好きな本『文楽の研究』(三宅周太郎著)に次のような部分があります。

〈一と口で義太夫とは何かといえば、結局、それはそれらの古書にある「夜歩きの友」という言葉で代弁せられるかと思う。(中略)「夜歩きの友」とは即ち、この人生を歩いて行く上の多難な道の友の意味に近い。(中略)この人生ではいわゆる孤独ではない、寂寥ではない、荒涼ではない、が、ある種の人には全身的に、どんな幸福な刹那でも、ある「独り」の感がひそんでいるはずである。全くの独り、この地獄は結局ある種の人間には永久に去り難い魔物であろう。義太夫とはそういう場合の、そういう心境の「友」として発生したと思うのが、私の今までの研究の結論である。真っくらな独りの夜の友、こういう心境の許に、人間の声が自然に鬱して唄われたものこそ、義太夫の思想的起源ではなかろうか。〉

 この部分、好きなんです。あくまでも「そうだったらいいな」という意味で。そしてできることなら「そうだよな」と思えるようになりたい。そのときに今日聞いた義太夫は力になってくれるのではないか、という気がしました。





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最終更新日  2006年02月12日 20時35分54秒
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