りらっくママの日々

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2009年09月25日
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今日の日記




「ある女の話:アヤカ38」




  こんにちは。
  今日は、係長いないから指示待ちですよ。
  でも、チェックしとかなきゃいけないこと多くて、ちょっと飽きました。

  ところで、
  結婚とかって、費用とか、いくら位するもんなんですかね?
  不躾なこと聞いちゃってスミマセン。


ふんふん。
彼女と結婚考えてるんだもんね。
現実的な話になってきたんだなぁ~。

飲み会以来、
赤木さんとは世間話をメールで少しやり取りするようになっていた。
と言っても、
赤木さんの文は短い。

  この前の本は面白かったです。
  他にも面白いのあったら教えて下さい。
  では!

とか、

  彼女とは、付き合って4年目くらいです。
  結婚願望無いらしいです。

とか、

  女って、フツー仕事そんなに好きなもんですかね?
  23歳で結婚とかって考え無いもんですか?

とか。
そんな感じ~。
結構、仕事バリバリな女の子と付き合ってるみたいだった。

感想が短すぎてつまらん。
来た質問に、つい長々返してもアッサリした返事。

あの飲み会の夜は何だったんだろう?
距離が近づいたかと思えば、
いきなり離れたかのような感覚。

まあいいか。
きっとあの懐かしい気持ちが欲しくて、
話がしたいのは私だけなんだろう。

一般的な意見を参考に聞きたいだけなんだろうな。
単なる世間話。

私はとりあえず返事を仕事の息抜きに書く。
最近、イトコの結婚式の話を聞いたばかりだ。
ビックリ仰天な金額だった。

  こんにちは!
  チェックの仕事は疲れますよね。お疲れ様です!

  結婚式のことですか?
  そうだなぁ~、場所によるし、家にもよるんですが、
  私のイトコは、600万したって言ってましたよ。
  ちょっと最近のことでビックリしました!

  でも、それはかなり豪華な披露宴だったからみたいで、
  両家で分けるから、この場合300万になって、
  親の要望が入ったから親が結構出したようなこと言ってました。

  ちなみに私はそんなにかかってないです。
  会食と会費制にして…

と、ここまで書いて、
自分たちの式のことを書こうとして躊躇。

ここの会社って、ちょっと言ったことが、
結構いろんな人に知れ渡ってたりする。
私の出身地とか、結婚した年齢とか、
朝しゃべってたことなんかも…。

赤木さんはそんな人じゃないだろうけど、
何となく、短い返事が多くて、
何考えてるかわからないので、正直に話すのをためらう。

自分の結婚式のことを以前の職場の人に言ったら、
どうしてそんなに質素なのにしたの?
お色直ししなかったの?
とか、
一生に一度なのに良かったの?
とか、
いろいろと言われた。

お金無かったんだ…
なんて、明らかに同情されたような言葉をかける人までいた。
あ、でも今の流行りなんでしょ?そういうの?
真剣に困った顔を濁して、
その人は無理やり笑顔を作って言った。

いいじゃんね、別に~。
私の結婚式は、とっても楽しかった。
お金をかけなかったからって、勝手に悪い式みたいに思うなよ~!

ああ、苦いこと思い出しちゃった。
でも、ここで聞いてるのは無難な結婚式費用だよね。
もし伝わってもいいように、
適当に普通なこと書いておかなきゃなぁ。

  ちなみに私はそんなにかかってないです。
  この半分位かしら?
  お祝儀で結構返ってくるしね。

  披露宴するとかかっちゃうよね。人数にもよるし。
  一人三万で、×招待人数。プラス100万以上は見た方がいいですよ。
  何だかんだで結構かかりました。
  一生に一度のことだから!って言われると、つい…ね。

  お金かかるから、貯金しなきゃいけないんですよね。
  決めること多いし、大変だよ~!


コレでいいや。
実際最初は私もこういう無難な式を挙げようとしてた。
で、一人だったし、
決めることも多くて、
これでいいのかわからなくなって、やめた。
見たらいろいろしたくなるんだけどさ。
もともと式に情熱や憧れが無かったからかもしれない。

雑誌にもこんなこと書いてあったし、
結婚する時に聞いてまわったら、
友達もほぼこんな感じだったと言っていた。
アドバイスするなら無難な模範解答だろう。

  友達は、会費制にして、披露宴しなくて、
  その分、旅行や新居代にしたって言ってましたよ。
  100万もかからなかったそうです。
  彼女さんと良く話し合うのが大事ですよ!

と、一応自分のことも書いておく。
どれがいいかは彼が決めればいい。
午後に返事が来た。

  いろいろありがとうございます。
  現実は厳しいッスね!
  彼女と結婚を考えてるんですけど、イマイチ具体的なことがわからなくて。
  参考になります!


現実は厳しい…か。
そうでもなかったよ。
お金もそんなにかからなかったし、
会食と会費制に切り替えたら、友達が手伝ってくれて、
結構楽しかったもん。

やっぱり、自分のこと正直に書けば良かったかな。
真面目な返事が来たことに、つい後悔…。
とりあえず、すぐに返事を書く。

  今って、結婚情報誌があるから、それを見ると参考になりますよ。
  彼女と読んでみるといいかもしれません。
  デートしながら見に行くと、結構楽しいですよ!
  彼女さんも、きっと喜びます。
  あ。赤木さんのが、飽きちゃうかも?


自分のできなかったことを書いてみる。
私はヒロトと見に行くことができなかったけど、
赤木さんはいっしょに見に行くといいよ。
私は一日だけでもヒロトといっしょに見れて楽しかった。

アレはカップルで行く方が絶対いい。
見てるうちに、彼女も結婚する気になるかもしれないし。
いい結婚式してね~って思った。

はああ~。
ヒロトが故郷にいたらなぁ~。
私もいっしょに式場見に行ったりしたのに。
一人で何でも決めるのって、
ホント空しいのよ。

あ、でもそしたら多分まだヒロトと結婚してないな。

そんなこと思いながら一人でテレビを見て、ご飯を食べる。

赤木さんは彼女のこと、すっごい好きなんだろうなぁ。
ヒロトも一人暮らししてた時は、
赤木さんのように考えて結婚って言い出したんだろうか?

ぼんやりと結婚する前のことを思い出す。
何だか終わってしまったことだからなのか、
遠い昔のことのように感じた。

はぁ~、何だかあの頃が懐かしい。
早くヒロトとずっといっしょにいたくて、
会える日が待ち遠しかったっけ。

赤木さんは、これからなんだな…。

それがちょっと羨ましく思えた。

でも、今は今でいっしょにいられて満足してる。

実家は、やっぱり親の家だったんだと思った。
私がいなくても何も変わらない。
親に不便も何も無い。

ここには私の居場所がある。

私は自分の好きな曲を思う存分かけながら、
料理にラップして、お皿を洗った。







続きはまた明日

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最終更新日  2009年09月25日 17時43分11秒
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