長男は今日も現場に出かけました。
昨日帰ってきて・・・・「なにをすればいいのかわからない?」と言ってましたが、専門の大学を出ていても、新入社員にとっては何をしていいのかわからないのが当たり前です。
「しばらくは現場で・・・監督の人たちがどんな仕事をしているのか見ていろ。」と言っておきましたが、驚いたことがひとつありました。
当社の勤務時間は・・・・「朝8時から夕方5時まで」・・・・
朝は・・・今は私の時間に合わせて7時出社してますが・・・・「一時間早いんだから、4時に帰っても良いんじゃないの?」と聞く始末。
まだまだ子供です。
《時期はずれ・・・(3)》
岡っ引きがお美代をしょっ引いて行こうとした時・・・・私は足がすくんで動くことすら出来ませんでした。
現代に生きていて・・・・様々な事件がテレビのニュースを賑わしていますが、私の目の前で人が逮捕されるなんてことは見たことがありません。
縛られて出て行ったわけではありませんが、お美代は明らかに・・・・今でいうところの任意同行・・・・・自供があり次第逮捕となるのだと思います。
しかも時代は・・・・江戸時代ですから・・・いったん犯人と疑われたからには、拷問で締め上げられるに決まっています。
ひとり取り残された私は、・・・数秒後・・・彼らのあとを追って番屋まで行こうとしました。
障子引き戸を開け外へ出る・・・・・
しかし、そこは真っ暗で何もない世界・・・・・・・・人影どころか隣家さえ・・・・あるいは樹木の一本も立っていない世界でした。
ここはどこなんだ?
振り返ると・・・・さっきまでいた居酒屋だけがぽつんとあるだけです。
私はどうしようもなくなって・・・・店の中に戻ります。
そこへ・・・・奥から・・・・・
「お美代」が現れたんです。
「お兄さん・・・・どうしたの?」
「どうしたのって?・・・・お美代さん・・・あんた無事だったのか?」
「無事だったのかって?」
「あんた・・・さっき十手持ちに連れて行かれたじゃないか?」
彼女はきょとんとした顔で私を見ていました。
「何の話しさ?」
「紀伊國屋の若旦那の嫁御寮・・・・神隠しにあったって・・・・それであんた、疑われたんじゃないのかい?」
「ああ・・・・あれはもう終わったことだよ・・・・・」
「終わったって?」
「確かに三ヶ月前・・・あたしも疑われて岡っ引きに聞かれたよ。・・・・でもね・・・あれは結局わからずじまい・・・・・聞いたら、若旦那との婚礼が決まる前から言交わした男がいて・・・・その男も一緒にいなくなったっていうことだから・・・・きっと駆落ちしたんだろうって・・・・あたしは無罪放免。」
「三ヶ月前?」
「逆に聞くよ・・・・何であんたがそんなことを知ってるんだい?」
それはさっき目の前で起こったことだから・・・・・
私が全くわけがわからくなった。
ごめんよ・・・これからいとこのお葬式だ。
行ってきます。
HirokochanさんCalendar
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