ジュニアも中学校3日目・・・・
まだ授業は始まっておらず、部活の見学とか・・・中学校生活を始めるにあたっての指導を受けてるようです。
部活はなんと・・・・担任の先生が顧問だという理由だけで・・・・「ソフトテニス部」に入ろうとしているようです。
我が家では、誰もテニス経験はありませんが、出来るのかなあ?
それじゃ「小説もどき」の続きを・・・・・
《時期はずれ・・・(5)》
「わ、・・・わたしゃ若旦那なんかじゃない!・・・人違いだ」
必死に否定する私を、「お美代」はうすら笑いを浮かべながら続けました。
「おや?・・・・やっぱり大店の若旦那には、人殺しは耐えられなかったようだね?・・・・ほんとに自分がやったことなのに、覚えてないのかい?」
「だってほら・・・・私じゃないだろ?・・・・だって・・・髪形はちょん髷じゃないし、着物だって・・・ほら!」
しかし・・・・現代のスナック風のお店が・・・いつの間にか江戸時代の一杯飲み屋に変わったように・・・いつの間にか私の服装も着物に代わっていたのです。
「若旦那・・・・往生際が悪いよ?・・・・何も取って食おうっていうわけじゃない。・・・あんたが殺した女に駆落ち相手がいたように・・・・あたしと一緒に暮らそうって言うだけさね。」
そう言うと・・・彼女は私にお猪口をグイッと差し出しました。
「さあ・・・・今日はあたしたちの婚礼だよ。・・・三々九度と行こうじゃないか。」
「お美代」は私にお猪口を無理やり持たせ酒を注いだのです。
「なにが望みなんだ?・・・金か?」
「悲しい男だね?・・・・あたしゃあんたと二人で暮らしたい・・・ただそう言ってるだけじゃないか?」
何か魂胆がありそうな・・・・そんな予感がしましたが、取り返しのつかない弱みを握られている以上言うことを聞くしかありません。
いや・・・待てよ?
私は「若旦那」じゃないし・・・・ましてや人殺しなんて絶対にしていない。
「私」と「若旦那」が徐々に同化してきているような気はしているが・・・ぜったいに私は「若旦那」じゃない。
「なんと言われようと私は若旦那じゃない!・・・だいいちお前なんか会ったこともない!」
「よくそんなことが言えるもんだね・・・・・あたしを騙して手込めにしたくせにさ。・・・おいでよ二階に・・・・思い出させてあげるからさ。」
「お美代」は誘うような目で私を見て・・・・そのあと、トントンと二階の階段を昇りはじめました。
このままで良いのか?
私は調理場にあった「出刃庖丁」を逆手に持って・・・・「お美代」を追いかけ階段を昇ったのです。
そして・・・・・
二階の寝乱れたままの布団の上に・・・・「お美代」は仰向けに倒れたのです。
そして流れ出る血の海の中で・・・「お美代」は微笑みを浮かべ・・・・そのうちにこと切れたのです。
そこへ・・・・「御用だ!」
先ほど、店に現れた岡っ引きが・・・・・突然現れ・・・・・私は囚われの身となりました。
「お美代」を殺したのは・・・・岡っ引きが見たのですから言い逃れは出来ません。
しかし・・・・婚礼をするはずだった許嫁の娘と・・・・その元恋人だった男を殺したのではないかという取り調べが、連日連夜続けられました。
拷問に次ぐ拷問・・・・・私はやってもいない殺人を、とうとう自供することになったのです。
奉行所で申し渡されたのは・・・・・「はりつけ獄門」
明日の処刑を前に・・・・私は涙を流しながらなんでこうなったのかを思い出していました。
そこへ・・・・どこからともなく声が聞こえてきたのです。
「お前は明日処刑されると・・・・・また元のサラリーマンになってあの店の前を通りかかる。・・・・・そして、またあたしの色香に迷って・・・・・同じことを繰り返すのさ。」
「お美代!・・・・何で私にそんなことをするんだ!・・・・」
「お前さんはほんとに、若旦那の生まれ変わりなのさ・・・・だからたたってやっただけ・・・・・これからずっとあたしと同じことを繰り返すんだよ。」
どこからが現実なのか・・・・私は夢の続きを見ているようだった。
延々と続く終わりのない夢の中に・・・・私はずっといるのです。
HirokochanさんCalendar
Comments