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「神様」が「吾輩は猫である」の主人公・・・「名前はまだない」猫をその飼い主である「夏目漱石」の元に届けようとしていたとき、一方の「藤吉郎」たちは「桃太郎」をようやく探し当てたのでした。


ここまでは順調でした。


あとは「夏目漱石」が「森鴎外」の家に遊びに行ってるということで、その近くにいるはずの「お釈迦様」に会えばいいのですが・・・・


桃太郎のところでもうひとつとんでもないことが起っていたのです。


今度はそちらのほうへ目を向けてみましょう。


「神様」と連絡を取った後しばらくして・・・・「藤吉郎」と「カール」はすぐに「桃太郎」が作った会社、「桃太郎電鉄本社」を見つけました。


「おい、ここだぞ・・・・ずいぶんでかい会社だなあ?」


「ワン、どうせ鬼から分捕ったアブク銭で建てた会社だ・・・・気後れする必要はない」


「そんなこと言ったってよう・・・こっちはただの足軽と犬だぞ・・・・」


「ワンワン・・・犬を甘く見てもらっちゃ困るなあ・・・・現にこの会社の役員の中には犬もいるんだ。」


「アア・・・あのお供をした犬、猿、雉は今、この会社の役員にはなっているがな・・・同じ犬でもあちらさんは鬼退治をした犬なんだぞ?」


「それなら、僕だって警察犬だ・・・公務員なんだぞ」


「警察犬って公務員だっけか?・・・ちょっと違いやしねぇか?」


「マア、そんなことはいい・・・とにかく中へ入ろう」


2人はその大会社の受付に向かいました。


「えっと・・・社長さんはいらっしゃいますか?」


「はい今日は出社いたしておりますが・・・社長とのお約束はございますか?」


「いや・・・急に来たもんですから」


「まことに申し訳ございませんが、今日はお客様が大勢いらっしゃいまして、お約束のないお客様にはお目にかかれないかと存じますが・・・・」


「いや・・・神様から用事を言い付かってまして・・・なんとしてもお目にかかりたいのですが?」


「それでしたら少々お待ちください・・・・今秘書課長と連絡を取ってみますので・・・・」


そう言うと、受付嬢はどこかに電話をしていましたが、まもなく・・・・


「申し訳ございませんが、社長はあいにく今日お時間が取れないようでございまして・・・・秘書課長でしたらお話をうかがえると存じますが・・・・」


「どうしてもダメですか?・・・・鬼ヶ島のお話をうかがいたくて参ったのですが・・」


「まもなく秘書課長がまいります・・・そちらにご相談なさってはいかがでしょう?」


二人は、もう一度食い下がろうとしましたが、そのまま応接室に通されました。


どれくらい待たされたでしょうか?


コーヒーがかなり冷めてしまったころ・・・・ようやく秘書課長が現れました。


「あ、私、・・・秘書課長をしております・・・鬼塚・・と申します。」


そう言うと彼は名刺を渡しました。


「まことに申し訳ございません・・・社長本日あいにくと来客が重なっておりまして、お目にかかることはできませんが、私でわかります範囲ならお話を伺わせていただきますが?」


そう言って彼は、ソファーに浅く腰掛けました。


「うかがいましたところ・・・なんでも鬼ヶ島のことでお話しがあるようでございますが?」


「ええ、鬼ヶ島の鬼のことで少々お伺いいたしたい事がございまして・・・」


「それならもしやお二人は勘違いされていらっしゃいませんか?」


「と・・・申しますと?」


「おふたりがおっしゃっております社長とは・・・先代の桃太朗社長のことかと存じますが・・・・現在は第一線を退かれまして、会長として悠々自適のお暮らしをしていらっしゃいます。・・・・現在私どもの社長は”鬼山”と申しまして・・・当時のことは当社ではわかる者がおりませんが・・・・」


「失礼ですが・・・・社長さんが鬼山さん・・・そしてあなたが鬼塚さん・・・もしかしたら鬼の一族の方ですか?」


「さようでございます。・・・・先代桃太郎社長が鬼ヶ島に参りましたときに、一緒のこちらへまいったものの子孫でございますが。」


その話は初耳でした。


鬼ヶ島から凱旋した桃太郎は、犬・猿・雉の3匹とともに帰ってきたはずで・・・鬼が一緒に帰ってきたという童話は聞いた事もありません。


「それは先代が持ち帰った宝物の量が、巷では荷車一台分と伝わっているからでございましょう・・・・・実はそんなわずかではございませんで・・・・トラックで・・・そうですねえ・・・・10台分もあった出ございましょうか?」


「そんな・・・だってあなた方のご先祖は桃太郎にやっつけられたんでしょ?・・・それなのに荷物運びまでやらされてたなんて・・・」


「いえ・・・あの童話のせいで誤解があるようでございますが、私どもの先祖は先代社長に助けられたのでございます。・・・・今でこそ一大観光地になってございますが、当時の島は食べ物もろくすっぽない荒地でございまして・・・・そこへ先代がいらっしゃって・・・・宝の持ち腐れになっておりました金の鉱石なんぞをこちらへ移し、それを元手に商売を始められて、この会社を創設されたのでございます。」


なにやらあの「桃太郎伝説」は怪しい話になってきました。


まだまだ秘書課長の話は続きます。


ということで・・・・・つづく






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Last updated  2017.01.29 23:40:07 コメントを書く


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