「藤吉郎」と「カール」は桃太郎に会えることになり、秘書課長の案内で「桃太郎電鉄本社ビル108階」の会長室に通される事になりました。
このビルの最上階です。
秘書課長が「会長室」のドアをノックします。
「お客様をお連れ致しました」
秘書課長がそういうと、中から落ち着いた声で「どうぞ」と言う返事がありました。
「藤吉郎」たちが中へ入ると、そこには赤いちゃんちゃんこを着た「花さかじじぃ」が・・・・・
え?何でこんなところに「花さかじじぃ」がいるのでしょう?
「ああ・・・私目があなた方がお探しの桃太郎でございます。」
この人こそが、あの桃太郎の年老いた姿でした。
「あなたが桃太郎さんですか・・・・・いやあ・・・一瞬”花さかじじぃ”のおじいさんかと思いましたよ。」
「じじぃのおじいさん」という言い方も変ですが、意外な答えが返ってきたのです。
「いや・・・私は”花さかじじぃ”ですよ。」
「え?今、自分で桃太郎とおっしゃったじゃありませんか?」
「ですから、若い時分には鬼ヶ島に行って・・・引退してからは花さかじじぃになったんでございますよ。」
そこから、長~い桃太郎の伝記が始まったのです。
「私が生まれたのはむか~し昔でございました。・・・・え?年号はいつだって?・・・・そう言われましても・・・・あなたもそうでございましょうが、自分の生まれた年号なんて、親から教わって自分の生まれた誕生日がわかるのであって・・・赤ん坊の私にはまったくわかりません。・・・・・ああ、私を拾い上げてくれたおじいさんもおばあさんも・・・・その時にはもうたいそうなお年を召してらしたから・・・聞いても覚えておらんかったのですよ。」
そこでお茶をいっぱいぐっと飲みます。
「桃から生まれたから桃太郎と名付けた・・・なんて言ってますが・・・・そんな大きな桃は私も見たことがない・・・・きっとこれも、宇宙人が落としたカプセルかなんかが川に流れていって・・・・それをおばあさんが桃と勘違いしたらしくてね・・・・」
つまりピンク色をしたカプセル・・・・「がちゃぽん」のようなカプセルだったのでしょう。
「桃から生まれたんじゃないんですか?」
「藤吉郎」が聞くと「桃太郎」は笑いながらへそを見せてくれました。
「私は植物から生まれたんじゃない・・・・その証拠にちゃんとへそがあるんですよ。・・・その桃が玉子のようなものなら、私にはへそがないはずでしょ?・・・でもしっかりあるんです。・・・だから私は自分が哺乳類であると確信しています。」
「藤吉郎」と「カール」はまじまじと「桃太郎」のへそを見ました。
寄る年波には勝てず、しわしわのおへそでしたが確かにへそです。
「まあ、それでも・・・・おじいさんもおばあさんも・・・私のことを一生懸命育ててくれました。・・・・もちろん乳は出ませんから、足柄山に住む”山姥”にそのころちょうど赤ちゃんが生まれ・・・乳が出すぎて困っているという話を聞くと・・・そこへもらい乳に行きましてね・・・・確か乳兄弟の名前は”金太郎”と言う、似たような名前でしたけどね。」
聞き覚えのある「金太郎」という名前まで出てきました。
「とにかく何とかおじいさんおばあさんから愛情いっぱいで育ててもらったんだが・・・ある日のこと鬼の代表が私の家にやってきたんじゃ。・・・・」
「鬼が来たんですか?」
「ああ・・・海賊や山賊が鬼ヶ島へやってきて、お宝をごっそり持っていくのだそうだ・・・・じゃから助けて欲しいと・・・・・」
「ちょっと待ってくださいよ?・・・・・だっておかしいじゃないですか」
「何がじゃ?」
「桃太郎さんは、まだまだ子供だったし・・・・強い人だって言う噂にでもなっていたんですか?」
「ああ・・・そのことか・・・・実は鬼族の伝説の中に、自分たちの先祖はピンクのカプセルに乗って地球にやってきたという伝説があるそうじゃ・・・・私も桃の中に入って川から流れてきた・・・・普通の赤ちゃんの誕生とは違う・・・という話をどこからか聞いて・・・私はきっと同じ宇宙から来たものだという風に思ったらしい」
「そういえば・・・・私達はここへ来る前・・・宇宙人と遭遇したんです。・・・その宇宙人も角が生えていまして・・・」
「もしかしたら、すべて同じ一族かも知れんのう」
「それでどうなったんですか?」
「どうもこうもない・・・・私も子供だし、鬼の一族が退治できない海賊や山賊を・・・どうしようもできない・・・と最初断ったんじゃが・・・・鬼の一族が言うには・・・自分たちは気持ち悪がられて人間と一緒に暮らすことはできないが桃太郎という人間に近い我々の仲間なら人間との橋渡しをしてくれそうだ・・・と言うことになってな・・・・とりあえず、鬼ヶ島に来て見てくれ・・・とこうなったわけさ」
ちょっと話しが長くなってきましたが・・・
時間がないので・・・・つづく
HirokochanさんCalendar
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