「花さか爺さんのお話しに、おばあさんが出てくることもあるけど・・・ウサギなんか出てきましたっけ?」
「藤吉郎」は「桃太郎」に問いかけました。
「そんなことを言われても・・・・事実出てきたものはしょうがないですよ」
「桃太郎」は困ったような顔をしました。
「じゃあ・・・どんな状況で出てきたんですか?」
「隣のおじいさんは、うちのジョンを貸してくれと言って無理やり自分の畑へ連れてってしまいました。・・・でも自分の畑ではお宝どころかガラス玉1個出て来なかったようでして・・・・普通ならあきらめるんでしょうけど・・・強欲というか・・狭い畑を何度も何度も探させたそうです。」
「何度探したって無いものは無いんでしょうに・・・・」
「ところが日が暮れかけたころ・・・ジョンが”ここ掘れワンワン”と鳴いたようなんです。」
「ごみが出てくるんですよね?」
「いえいえ・・・うちのジョンは鬼ヶ島へ行ったり、金の加工場で働いたりしましたからお宝を見つけるのが得意で・・・・」
「じゃあそのときも本当にお宝発見したんですか?」
「でも見つかったのは隣のおじいさんの畑じゃなかったんですよ。・・・・またまた私の畑で吠えたらしいんです。」
「隣の狸じじい・・・・くやしがったでしょうね?・・・何しろ出てきたお宝の所有権はその土地の持ち主にある。」
「詐欺師をやるくらいですからね・・・それくらいの法律は知っていたようで・・・で・・・先にジョンを返しに来て・・・私こう言ったんですよ・・・・お宝は見つかったんだが、もう暗くって掘れない・・・・だから掘るのは明日にする・・・ってね」
「ほう・・・それじゃ直ぐ掘らなかったんだ」
「犬を返しに来て・・・その足で直ぐ暗い中を掘り始めたらしいんです。」
「ほう・・・なぜ?」
「まだ明るい時はジョンに見られているから、掘れなかったわけですよ・・・でも暗いうちに掘って自分の畑に埋め直しすれば・・・・・あくまでも自分の畑から出たんだと主張できるでしょ?」
「だって翌日ジョンがこっちにあった筈だといえば・・・他には誰も証人はいないし・・・・ところがその移し変え作業を・・・隣村から来たおばあさんに見られたわけですよ。」
「そりゃまずいところを見られましたね」
「ところがおばあさんは目が悪くってよく見えてなかったらしいです。・・・でも、犯罪者の心理として見られたからには殺さなければならないと短絡的に考えたらしく・・・その夜、そのおばあさんの家に忍び込んで殺害に及んだんですよ」
「そりゃひどい・・・・見ただけで殺そうと考えるなんて・・・・でも、その殺人事件が何でばれたんですか?」
「おばあさんが襲われたとき大きな悲鳴を上げたらしいんですけど・・・それをおばあさんが可愛がっていたウサギが・・・その長い耳で聞きましてね・・・すぐさまおばあさんのもとへ駆けつけたらしいんです。・・・・そしてその時まだ虫の息だったおばあさんが・・・犯人は隣村のあの爺さんだと・・・・」
「なるほど・・・・それで発覚したんですね?」
「すぐさま、そのウサギは私のところへやってきまして・・・・敵を討ちたいからなんかいいアドバイスをしてくれないか・・・・・」
「 アドバイスをねえ・・・・・」
ああ・・眠い・・・今日は疲れたからなあ・・・寝とようっと・・・続く
HirokochanさんCalendar
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