陸地に戻るまで、「蓬莱山」を楽しもうとあちこち探検しました。
「蓬莱山」自体は浮島に動力をつけた「船」のようなものでしたが、大型ゆえにけっこう時間がかかるようです。
最初に「神様」がしたことは、自分の部下たちに連絡をとることでした。
「森鴎外」のところに残してきた例の「お歯黒女官」・・・「孔雀」はどうしていたのでしょうか・・・・
「孔雀」は「神様」がなかなか帰って来ないので、「森鴎外」の家で、「おさんどん」のような仕事をしていました。
あわてて「神様」を探すでもなく・・・のんびりと「鴎外」の家で「神様」の帰ってくるのを待っていたようなのですが・・・・それでも黙って出て行って行方不明になっていたことに少々腹が立っていたようで・・・・「神様」が一言いう間に十も二十も話し続けたのです。
「いや・・・あのときはマロもお釈迦様を探し出すことに一生懸命で・・・・」
「そんなことを言っても、テレパシーひとつでいつでも連絡が取れたのに・・・それを何の連絡もよこさないなんてひどいじゃないですか!・・・どうせあたくしは式神ですから・・・いてもいなくても宜しいんでしょうけれど・・・私は独り取り残されて・・・そりゃ鴎外さんとこで働かせてもらいましたから・・・食べるに困ることはなかったんですけど・・・これだけの美しさでしょ?・・・だから鴎外さんが結婚してくれってうるさくて・・・・」
「へえ・・・・プロポーズされたんだ!」
「美しいうえに、ほらあたくしって料理も上手・・・キレイ好きだからお掃除なんかも丁寧だし・・・・非の打ち所のない女ですから・・・プロポーズの一つや二つ・・・で・・・鴎外さんの小説のアイディアなんかも・・・ほらあたくしって経験豊富でしょ?・・・いろいろ教えて差し上げて・・・」
そりゃそうでしょ・・・「神様」が「孔雀」を式神として作ったのは、まだ「ヤマタイ国」があったころで、「卑弥呼」という女王に似せて作ったものでした。
そのころは「卑弥呼」たちが着ていた衣装を着ていたのですが・・・「平安時代」になると、「紫式部」という流行作家に憧れて・・・・今の十二単の衣装に代わりました。
戦国時代のときは一時期「出雲阿国」に憧れたのですが・・・・それでも十二単は変わりませんでした。
衣装が少し変わったのは・・・・「白木屋デパート」の火事があったとき・・・逃げ遅れて焼け死んだ女店員たちの原因が「パンツ」をはいてなくて・・・恥ずかしくて高いところから飛び降りられなかったことだと聞くと、「パンツ」だけは履くようになったということでしたが・・・・その姿を「神様」が見たわけではありません。
事ほどさように「孔雀」は時代時代の流行には敏感だったのですから・・・・「経験豊富」というよりも「耳学問」でいろいろな知識がインプットされていました。
ですから「森鴎外」にはたいへん便利な秘書代わりにはなったでしょう。
まだまだ「孔雀」はしゃべり続けましたが、「神様」は閉口して・・・彼女の言うに任せていましたが・・・・一息ついたとき・・・・
「わかったわかった・・・詳しいことはそちらについてから聞こう・・・・じゃあこれで連絡は終わるから・・・・」
「神様」は一方的に連絡を切ったのです。
次に「神様」は「藤吉郎」と「カール」に連絡しました。
そして・・・・・
「浦島太郎と乙姫様を連れて行くから・・・・なあに竜宮城の竜王にとっては可愛い娘・・・それに今回は乙姫の子供4人と・・・家出していた次郎王子という息子の子供であるダイコンオロチも連れて行くんだから・・・・孫は可愛いというだろ?・・・だからミミズになったウサギ社長も助けてもらえると思う・・・だから桃太郎電鉄の本社ビルに行って待ってなさい」
こう言ったのです。
「藤吉郎」と「カール」は喜びました。
いよいよ竜宮城に行けそうです。
ということで続く
HirokochanさんCalendar
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