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さて今日の日記は「ぶどう膜炎の治療のポイント」の続編です。
ぶどう膜炎では、強いステロイド治療よりも「ほどほどの治療」が大切というのが前回のお話でした。そして同時に大切なのは、
きめ細かく診察をし、適切な散瞳薬(さんどうやく:瞳を広げる作用のある目薬)使用で、虹彩(こうさい:茶目のこと)とその後ろの水晶体が癒着してくっついてしまう事を防ぐことであると強調されていました。
またぶどう膜炎が長引いて眼圧(目の血圧)が上がると、2次的な続発緑内障という状態になることがあるのですが、
その場合、隅角(ぐうかく:目の中の水の出口のこと)をしっかり見て、それぞれの状態に合わせた治療が必要であることが説明されました。
またやむを得ず眼圧を下げる手術が必要になった場合にはトラベクトロミー(繊維柱帯切開術:せんいちゅうたいという目の中を流れている水の排水溝の切開術)、トラベクレクトミー(繊維柱帯切除術:同じ場所を切開するのではなく一部切り取る手術。眼圧を下げる効果は高いが同時に合併症も多い。)という手術があるのですが、この中のトラベクロトミーに関して、
北海道大学の陳(ちん)先生が開発した、「360°suture-トラベクロトミー」という眼球全体に渡って切開する手術の効果が凄いと言う話も印象に残りました。
この陳先生というのは、我々眼科専門医にとっては「グルメ」で有名で、その土地の美味しいお店を詳細に教えてくれるグルメガイドを様々な学会で発行していることで知られていたのですが、実は北海道大学に常勤医として勤務されている凄腕眼科医ということでした。私は全国のグルメスポットを年中飛び回って探している謎のフリーターの眼科医かと思っていたので、申し訳なかったです。
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