型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2022.03.19
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テーマ: 芸術(12)
カテゴリ: クラシック音楽
作曲の師から「音楽には国籍がいる」と教わったことがあり、
今でもそうですが当時は国籍を感じることのできない音楽が多かったことや、
日本国籍を感じさせるとどうも野暮ったい感じがしていました。
少し考え方を変えてみると、民族的要素が必要と感じれば理解ができました。

クラシック系音楽に限らず、音楽にはさまざまな要素が含まれますが、
音楽を通して本能的にアイデンティティを感じたり共感できるのは、
どのような精神状態にあっても民族性こそが要因だと思うようになりました。
不思議なことですが、他国の民族性であっても十分に効果はあります。

たいていの人は自分が好きな人が演奏しているからとか、

では、昔のように作曲者や誰が演奏しているかわからない状態でも、
琴線に触れる、心を揺り動かされるのは民族性、ソウルに触れた時です。

しかし、J-Pop、日本の現代音楽にしろ民族性を感じさせる音楽は少ないです。
古くは、とてもシンプルな民謡そのものでもアレンジ次第で生まれ変わります。
クラシック音楽でもスラヴ系ジプシー音楽は世界的に受け入れられ、
チャルダーシュがこれほどまで演奏される所以でもあります。

ブラームスのハンガリー舞曲集、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集、
イギリスのグリーンスリーヴス、バルトークのルーマニア系民族舞曲、
アメリカの黒人霊歌、アメイジンググレイス、その他のソウル音楽、
挙げ出すとキリがありませんが、これらは愛される普遍性のある音楽です。

「スターウォーズ」の作曲者であるジョン・ウイリアムズも少し聴くと、

また、特に近年になって素晴らしいと思えるのは北欧の音楽です。
フィンランドのシベリウスに感じさせる民族性はポップスにも通じ、
アイルランドのエンヤと世界観が共通していると思います。エンヤはまだ60歳です。

これらの音楽は国に関係なく、軽く国境を超えているように思うわけですが、
最近ハマっているのがスウェーデンの作曲家、エルランド・フォン・コックの

日本でなぜ有名ではないかと考えると、さほど知られていなかっただけだと思います。

エルランド・フォン・コック「北欧奇想曲」のYouTube音源

この曲を生で聴いたり、現地で聴いたり、海外から帰国する飛行機内で聴くと、
頭から離れなくなるほどの一生の思い出になることが予感されます。
また、音ではなく演奏を見た時には鳥肌もののオーケストレーションを感じ、
オーケストラを見た時の醍醐味が詰まっているのも想像できます。

日本にも間宮芳生先生の日本民謡集などは名作でもっと知られるべきだと思います。
今でも日本民謡や伝説を題材とした曲は作られていると思われる方も多いでしょう。
しかし、この分野の曲のソウルが感じられず、作曲者にもはや日本のそれがないのか、
垢抜けてはいけないものが抜けていて、作品としてはいいと思えません。

今はクラシック音楽に求められるものが変えられようとしているかもしれません。
昔からのクラシックファンは、最近のコンサートでは満足はないでしょう。
だから、名演は何かと尋ねればどんな曲でも1970-80年くらいの録音を挙げたり、
LPレコードなどが再燃したりと古き佳き時代の人間味が忘れられないのです。

民族性は祭りと共通性が多く、祭りが以前のように行えないような世の中では、
魂を抜かれたように感じる人もいることでしょう。
また、戦争などという理不尽なことが起こると、自分は自分などと思えず、
自分を鼓舞するためにも人の崇高ささえも感じさせる民族性を讃えたくなります。





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最終更新日  2022.03.19 11:23:41
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