型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2023.03.28
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カテゴリ: 戯言
クラシック音楽をたくさん聴くとさまざまな音楽形態に遭遇し、
「好きな曲は?」と聞かれても答に困ることが多いです。
それぞれの曲で違った感動があり、違った良さがあり、
その時の心境や関心で聴きたい曲が変わります。

最近、音楽や演劇の有名人が「かっこいいところを見せる」
「感動をを与えたい」と言っているのを見かけます。
ただそう聞いても自分はかっこいいとは思わないだろうし、
感動もしないだろうと冷ややかに見てしまうことがあります。

SNSなどで「かっこいい!」とか「感動した!」声が届くために、

また、有名人からそのような言葉を引き出したいメディア側の、
ルーティーンな誘導尋問への模範回答なのだと思います。

若い頃、どんな曲を作っても「聴いた人を感動させたい」
などと言った日には「人はそんな簡単に感動しない」
「いいかどうかはお客(視聴者)の決めることだ」など、
皆が同じ感性と決めつけることを嗜められたことがあります。

今でも良いと思うかどうかはお客様が決めることで、
売り手が自分から「これはいい」と吹聴するのは憚れたり、
自惚れと受け止められるような話は慎むべきと考えられ、
日本的な謙虚さ、ストイックさを佳しとする文化は多いです。

「かっこいいでしょ」「感動したでしょ」と発言できるのは、

どのようなスポーツでも昔はガッツポーズをしなかったことは、
勝負に優ったとしても礼儀や精神性を重んじたのだと思います。


WBCの確かポーランド戦に日本が勝利した後の、
栗山監督への勝利インタビューの最中に、
大谷選手がポーランドの選手と記念撮影したために、


この出来事はその後どこにも記事として触れられていません。
昔ならば勝利者インタビューという誇らしいセレモニー中に、
無視して記念撮影をするなど失礼千万と言われたかもしれず、
大谷選手の一挙手一投足を美麗化するメディアも触れません。

しかし、これは海外で生活する大谷選手ならではの配慮です。
日本語でインタビューしても対戦相手のポーランドには通じず、
意味のわからないセレモニーに敗戦チームはすることがなく、
その状況を察することができる大谷選手だからこその気遣いです。

インタビューとは答を想定した誘導尋問です。
秒単位で時間に収めようとするテレビでは仕方ないのでしょう。
しかし、誰もが予想のつく答を改めて話していることが大部分で、
想定外のことを答えると記事として抜かれる可能性もあります。

よくある例:「意気込みを聞かせてください!」の質問に、
「勝つことだけを意識して臨みます!」「金メダルを目指します」
などが想定回答で、嫌が上にも日本を背負っている感が出ます。
これを回避する答が「楽しみたいと思います」などです。

大谷選手はあまりにも注目され過ぎ話題をつくられ過ぎています。
もはやメディアの欲しい要求に応えることが大きな仕事で、
周りのつくるヒーロー像に応える演者のようになっています。
だからこそインタビューに関心が薄いのかもしれません。

また、負けたポーランドチームに配慮する優しさこそが想定外で、
本当の大谷選手らしい振舞いであったように思います。
テレビはその様子を一瞬も映さず記事になりませんでしたが、
この優しさこそ逆にメディアに求めたい気がします。





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最終更新日  2023.04.16 05:04:14
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