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March 8, 2006
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カテゴリ: 心に残った短歌
なんとなく、まだまだのような来がしていたが、バンクーバーのグループの短歌会の日が迫っていた。

ずっと前に詠草集は受け取っていて、すでに6首まで絞っていたので、それを慌てて4首にして送信。

今回は自由題だったので、鑑賞する側としては、一首ごとに頭を切り替えなくてはならないから、頭の中は大忙し。
でも、それぞれが「詠みたくて詠んでいる』内容なので、特色が出て楽しい。

私が選んだのは、以下の四首であるが、さて、歌会ではどのような互評がだされるのだろうか。




大きい歌で、視点がこせこせしていないところが、何よりうれしい。
樹齢の高い木々に囲まれて立ったとき、その静けさから「太古」の森の静けさを連想し、それを表現したのが、作者の「手柄」だと思った。


★ 久々の冬の日差しの明るさに居間のカーテンいつきに開ける

バンクーバーの冬には、晴れの日が少ないことを知っていると、この歌はいっそうよく理解できると思う。
たまにしかない、そんな晴れ日の喜びが、下の句によく表現されていると思った。


★ 目に見えぬ時の流れをまつぶさに今咲きゆく月下美人は

時の流れは、普通にしていれば目に見えないのだけれども、月下美人が開くときは、人々は、今か今かと見守りながら、その時の流れをまつぶさに感じていく。
とてもよい場面を捉えたと思った。
「咲きゆく」は「ひらきゆく」と読ませるのだろう。ルビをつけた方が親切かもしれない。


★ 糀、柚子、酒粕、味噌をよく使ふ父母の里なる高岡の食

人がふるさとを離れたときに、ふるさとの風習や言葉が徐々に失われていくのが常だけれども、その中で最後に残るのは「食」だという。
高岡 をふるさととするご両親のもとでは、高岡風の料理や味付けが家庭料理の基盤にあり、作者にも伝えられていたのではないだろうか。
そして、その食材に接したときに、ご両親を偲ぶ心もひとしおになるのがよくわかる。
糀、柚子、酒粕、味噌のどれをとっても、寒い富山の冬によく似合いそうな食材である。





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最終更新日  April 6, 2006 07:47:07 AM
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