M17星雲の光と影

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2006.01.06
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カテゴリ: その他



 平日の午前中にも関わらず、なぜか混んでいる。高齢者はいつもの通りだが、あとはほとんどおっさんばかり。ここは近所の小さな病院(耳鼻咽喉科、内科)なのだが、気の弱いサラリーマン風、頑健そうな土木作業員風、その斡旋師らしき怪しげな人物、毛皮のショールを羽織った鷲顔の男。なんだか撮影所の大部屋にいるような気分である。

 しかし、男性患者というのは、一般的に病気に弱い。病気にかかったのはしょうがないとして、それと戦う前に既に負けているという風情が濃厚に漂っている。なぜなんだろう。おばさまなんかはけっこう病を愉しんでいる雰囲気があるのだが。総じて男性患者は暗くてもやもやしていて歯切れが悪い。(あんまり人のことはいえない)

 気弱なサラリーマンは原因不明のめまい。土木作業員は下顎関節痛症候群。なかなかバラエティに富んでいる。私はいうまでもなく副鼻腔炎である。H医師は私の顔を見るなり、「お、副鼻腔、炎症起こしちゃったね、こことここが腫れてるよ」と一言。うーん、診察もしないで、外見で言い当てるとはなかなかの腕である。なんらかの菌が鼻から副鼻腔に回り、そこで炎症を起こしているとのこと。やっぱりね。看護婦との問診の際、「いやあ、こりゃ自力で直すの無理だと思って病院来たんですよ」といったら、看護婦、先生にその旨、御注進。「そら、そうだよ、こりゃーなおらんよ。ながびくだけ。これ自力で直したら大したもんだけどね、むりむり」、だそうである。

 念のため、レントゲン室で正座してまるで罪人が首を切り落とされるような姿勢で板に顎をつけて一枚、額をつけてもう一枚、写真をとられる。幸い薬でなんとかなりそうである。

 しかし、4年前に体調を崩してから病院に通うようになったが、やはり病院通いにも心得がある。現在、病気知らずの方も「もしもの時にどうするか」ということは平時から考えておいたほうがいいと思う。(病気知らず、病院嫌いであわてまくった私がいうのだからまちがいない)

まず、

1 具合が悪くなってからどこか適当な病院を探すのはやめること。



2 とにかく医者を選ぶこと

 これが最大のポイント。病気をしてわかったのは、一口に医者といってもこれだけのレベル差があるのかということ。ほんとうに「ぴんきり」です。また、それは外形、所属組織とはほとんど関係ありません。だから、病院で選ぶと失敗します。「こんな大きな病院だから」という曖昧な安心感は禁物です。「こんなに大きいんだから、カス医師もさぞや多かろう」と思ったほうがいいです。とにかく医者です、医者。要するに一人の人間を見極める力量、これが求められるわけです。以下は良い医者の見分け方。

3 他の患者との接し方をよく観察する

 だいたいこの時点で医者の見分けはつきます。質問が的確である、患者の話の重要部をしっかり聴きとる姿勢をもっている、無駄な話をしない、おっとりしているようでもどこかに「きびきび」した印象を与える医者が望ましいといえます。

4 診断は的確・迅速、処方は慎重に

 私は過去に3人の名医に出会ったが、共通点はこれです。レントゲンをあっちこっちからためつすがめつしているような医者はまちがいなく藪です。ホンモノはちらっと一瞥した瞬間に診断はついてます。その瞬間の集中力の強さが名医の条件です。その瞬間、彼らの頭には驚くべき情報量がインプットされているのです。ちょっと時間をおいて、患者にどういうべきかを考える医者もいますが、とにかく診断そのものが迅速であるというのが名医の条件。そして、治療、薬の処方の際には「どうしよっかなー」と考える間があるのも名医の条件です。だって、そこにはほとんど無限の選択肢があるはずだから、迷わないはずはないんです。逆に診断に時間がかかって、処方に迷いがないのは、特定の製薬会社とつながってて、薬価差益の高い薬を自動機械のように処方する藪の可能性が大ですから、要注意。

 医者を判断するときには、この「迅速さ」がかなり重要な要件ではないかと思う。なぜかはよくわからないし、一見するとのんびり、おっとりした印象を与える人も多いのだが、肝心要のところでは彼らはおそろしいくらい俊敏、敏捷である。おそらくゆっくり考えていると余計な情報が入りすぎて判断を誤る可能性が高いからではないでしょうか。最適解が一つの問題の場合にはできるだけ迅速に一直線に問題を解き、多くの選択肢の中から比較考量して次善解を選ぶ問題の場合には慎重に結論を絞り込む、ということですかね。この考え方は医者に限ったことではなく、応用範囲が広いような気がしますが。

 遠く異国からこのブログにアクセスいただいている方もいらっしゃるみたいですが、だらだらとつまらないことを書いてしまいました。抗生物質で今、体内の菌をたたいている状態なんで、すこしもうろうとしている状態なんですよ。(いいわけ)

 そう、いい医者はいいわけをしない。これも最後に入れとこう。最近、日記の文章がだらだらと長くなる傾向にあるのだけれども、これっていったい。

1 適当にあちこちのブログを渉猟してもろくなものは見つからない
2 書き手を厳選しろ

4 主題は明確、語り口はゆったりと

なんだ、そのままブログの選別条件にもなってるじゃないか。でも書いてて、なんだか自殺点を蹴り込んで頭を抱えている選手の心境になってきました。もともと頭痛いしなあ。みなさまおからだ大切に。






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Last updated  2006.01.06 17:10:54 コメントを書く


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和久希世@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光1(03/03) >「彼はこう言いました。「それもそうだ…
kuro@ Re:「チャンドラーのある」人生(08/18) 新しいお話をお待ちしております。
あああ@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光2(03/03) 非常に面白かったです。 背筋がぞわぞわし…
クロキ@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光2(03/03) 良いお話しをありがとうございます。 泣き…
М17星雲の光と影@ Re[1]:非ジャーナリスト宣言 朝日新聞(02/01) まずしい感想をありがとうございました。 …
映画見直してみると@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光1(03/03) 伊集院がトイレでは拳銃を腰にさして準備…
いい話ですね@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光1(03/03) 最近たまたま伊丹作品の「マルタイの女」…
山下陽光@ Re:大江健三郎v.s.伊集院光1(03/03) ブログを読んで、 ワクワクがたまらなくな…
ににに@ Re:非ジャーナリスト宣言 朝日新聞(02/01) 文句を言うだけの人っているもんですね ま…
tanabotaturisan@ Re:WILL YOU STILL LOVE ME TOMORROW(07/01) キャロルキングの訳詩ありがとうございま…

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