存生記

存生記

2011年02月10日
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「息もできない」を新宿で。韓国版「その男、凶暴につき」という趣。といってもヤクザではなくチンピラの暴力だ。派手なドンパチもカーチェイスもない。家族や部下、借金漬けの人たちをひたすら殴る蹴る。借金取りとしては実に有能な取り立て屋なので社長に重宝されている。この人にこれ以上むいている仕事はないのではないか。だが部下まで殴るのはあきらかに過剰だ。この昇華しきれない鬱屈は父親への憎しみが関係している。ところかまわず爆発するので、あとでツケを払わされることになる。

男は似たような境遇の女子高生と知り合い、通帳をつくりケータイの契約をすることで、少しはまともな社会生活をおくるようになってゆく。だが自らの過剰が災いして報いを受けることになる。

主人公を演じる役者が屈折した荒くれ者を好演していて、話の内容とぴったり合っている。日本の映画やドラマだと主役に抜擢されないような容姿の俳優だ。憎しみや暴力の連鎖をえんえんと描く濃さも珍しいかもしれない。悪循環は親子だけでなく職場でも転移してゆく。現実には日本の新聞にも似たような暴力事件は日常的に報じられているが、映画にするとなるといろいろと難しい。テレビで宣伝しやすいようなキャスティングで、現実逃避できて感動できる映画が優先される。それはそれで社会的な過剰が作り出す負の連鎖なのだろうが。





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最終更新日  2011年02月10日 20時14分32秒


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