鋳物屋おばさん

鋳物屋おばさん

2005年03月22日
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以前の病院で受けた放射線治療が
いかに患者の将来を考えたものでなかったか。

今となって知ることになる。

32回の放射線を受けた患部
右の頬は一時「癌」を消滅させたかに見えていた。

その証拠に
口は3本の指が入るまで大きく開き
食事も出来るようになっていた。

勿論消滅させたのは「癌」だけではなく

失った。

それでも
「癌」が消えた。
喜びは、何にもかえがたかった。

12月になって
血液検査も良好で
退院と相成った。

昨年のお正月は
入院中に結婚式をあげた長男のお嫁さんも増え
全員勢揃いの「めでたい」お正月となった。

年賀状には

と書いた。

それから数ヶ月
なにかおかしいおかしいと
言いながら
毎月診察を受け続けた。


異常なし。
その言葉にすがるように
しかし
疑いと平行して時間を無駄に過ごした。

なぜ他の病院に行かないのか。
セカンドオピニオンの話も他の人から聞いた。

言うのは安いが行動に起こすのは
とてもエネルギーのいる事であった。

高岡の病院から金沢の病院に移ったことだけでも一大決心であった。
仕事のこと・自宅から遠いこと・付き添いのこと・

命に比べれば、
比較すべきことであろうはずがないのに

その時点では未だ日常のいろいろが
頭の中にあった。

地元に任せられる信頼できる病院があったらどんなに楽だろう
主人も私も

一直線に東京迄きてしまう決断は中々出来なかった。

未だ、命、の期限にカーテンでもしてるように、
現実を夢見心地で見ていた。

宙ぶらりんな状況であった。
ひたすら、
淡い希望だけである。

それだけを考えるように
他の事を遮断してたのかもしれない。






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最終更新日  2005年03月22日 13時36分57秒
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